火災保険の選び方

火災保険の選び方は?7つのステップで解説!

投稿日:2019年3月8日 更新日:

住宅を購入するとき、多くの方が火災保険の加入も検討します。しかし、火災保険を販売している保険会社は数多くあり、どの保険会社をどのように選んでよいのかわからない人が多いかと思います。そこで、適切な火災保険選びができるように火災保険の選び方を紹介します。

1.火災保険の対象を決める

まずは火災保険をかける対象を決めましょう。建物のみにかけるか、家財のみにかけるか、建物と家財の両方にかけるかの3通りが考えられます。建物に付随して動かせない部分は「建物」、動かせるものは「家財」での補償となります。例えば、浴槽や物置、車庫などは建物、テレビや冷蔵庫、衣服などは家財の補償の対象です。なお、自動車は建物にも家財にも入りません。自動車の損害は自動車保険の車両保険などで補償を受けることとなります。

建物に含まれるもの

火災保険で建物を対象とする場合、建物本体はもちろんのこと、その建物と同じ敷地内にある門や塀、物置や車庫などの建物付属物も補償の対象に含まれます。ただし、申込書等で門・塀・垣、物置・車庫等を除く旨を記載していない場合に限ります。また、門や塀など以外にもエアコンや浴槽、調理台などの建物に取り付けてあるものや建物に固定してあるテレビアンテナも建物の対象となります。

なお、マンションの場合は専有部分が対象です。エントランスやエレベーター、廊下などの共用部分は管理組合が火災保険に加入するのが一般的です。

家財に含まれるもの

家財保険の対象となるのは基本的に電化製品、家具、衣類、食器などの生活に欠かせない「動かすことができるもの」です。引っ越しの時に持ち運んでくるものをイメージするとよいと思います。

ただし、1個(1組)の価額が30万円を超える貴金属、宝石、書画、骨董等の「明記物件」は契約時に申告して保険証券へ明記していなければ保険の対象となりません。申告をしていなかった場合の扱いは保険会社によって異なります。

補償の対象となるもの補償の対象にならないもの
  • 電化製品、家具、衣類、食器などの生活用動産
  • 1個(1組)の価額が30万円を超える貴金属、宝石、書画、骨董等
    ※別途明記が必要
  • 建物に付属しているもの
  • 自動車
  • 動植物
  • 現金・小切手・有価証券
    (生活用の通貨、預貯金証書などは盗難に限って補償される場合あり)
  • パソコンなどの中のプログラムやデータ
  • 仕事で扱う什器や商品
  • 家財を建物の外に持ち出している間に発生した損害
    ※特約により補償対象となる場合あり

2.構造級別を確認する

火災保険は建物の構造によって保険料が変わります。建物が燃えにくい構造であるほど保険料は安く、燃えやすい構造であるほど保険料は高くなります。この区分は構造級別と呼ばれていて、住宅物件(専用住宅)はM構造(マンション構造)、T構造(耐火構造)、H構造(非耐火構造)の3つに、一般物件(店舗併用住宅)は1級、2級、3級の3つに分かれています。以下の表を参考にしてください。

構造級別建物の種類
M構造耐火建築物の共同住宅(例:コンクリート造のマンション)
T構造耐火建築物の専用住宅、準耐火建築物、省令準耐火建物(例:鉄骨造の一戸建て)
H構造M構造・T構造のどちらにも該当しない建物(例:木造の建物)

どの構造か分からない場合は、建物の設計書や仕様書、施工メーカーなどで確認してください。

構造級別の判定チャート

3.補償範囲を決める

火災保険の補償範囲を決めます。火災保険は単に火災の時のためのものではなく、自然災害や日常のトラブルなどでも利用することができます。そのため、すべての補償をカバーするとその分保険料も高くなります。

「マンションの高層階に住んでいるので水災補償は必要ない」など自分が住む住宅の環境を考えて必要な補償を考えるようにしましょう。どのような補償が必要なのか分からない場合は自治体が公表しているハザードマップなどを活用してみるのも一つの手でしょう。

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損害の種類内容
火災、破裂・爆発落雷失火・延焼・ボヤなどの火災、ガス漏れなどによる破損・爆発の損害、落雷による損害を補償。
風災・雹災・雪災台風等の強風による損害、雹(ひょう)や霰(あられ)による損害、豪雪の際の雪の重み、雪の落下などによる事故または雪崩により生じた損害を補償。
水災台風、暴風雨、豪雨などによる洪水、高潮、土砂崩れなどにより生じた損害を補償。
水濡れ給排水設備の故障や他人の戸室で生じた事故による水濡れ損害(水漏れ)を補償。
物体の落下・飛来・衝突車の飛び込みや飛び石など建物外部から物体が落下・飛来・衝突したことにより生じた損害を補償。
盗難家財の盗難や盗難に伴う鍵や窓ガラス等の建物の損害を補償。
騒擾・集団行動等に伴う暴力行為集団行動などに伴う暴力行為・破壊行為による損害を補償。
破損・汚損など子どもが室内でボールを投げ、窓ガラスが破損してしまった等、事前に予測して防ぐことができず、突発的な事故によって生じた建物や家財の損害を補償。

費用保険金で諸費用をカバー

火災や自然災害で損害が発生した場合、保険の対象である建物や家財そのものの損害以外にさまざまな費用がかかります。こうした諸費用についても火災保険の費用保険金である程度カバーすることができます。

費用保険金にはさまざまな種類があり、自動的についてくるものとオプションとして契約するものがあります。同じような内容の費用保険金でも保険会社によって自動付帯の場合も任意付帯の場合もあります。メインとなる補償以外にも費用保険金にも目を向けるとよいでしょう。

費用保険金内容
臨時費用保険金損害保険金が支払われるときに、損害保険金とは別に支払われる。臨時の出費に充てるものだが特に使い道は指定されていない。
1事故あたり損害保険金の10%~30%(限度額100万~300万円)であることが多い。
残存物取片付け費用保険金損害を受けた建物や家財の焼け残りや瓦礫などの残存物を片付けるための費用(建物の取り壊し費用、清掃費用、搬出費用など)の実費(損害保険金の10%が限度)が保険金として支払われる。
地震火災費用保険金地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災で建物が半焼以上、または保険の対象の家財が全焼した場合に保険金額の5%(300万円が限度)が支払われる。
失火見舞費用保険金保険の対象の建物・家財からの失火で近隣の家屋など第三者の所有物に損害が生じた場合に、支出した見舞金等の費用の額が支払われる。
1世帯あたり30万円、1事故につき損害保険金の30%までのように限度額が設けられている。
損害防止費用保険金火災、落雷、破裂・爆発が発生したときに、損害の発生や拡大の防止のために支出した実費が支払われる。
水道管凍結修理費用保険金建物の専用水道管が凍結によって損壊を受け、これを修理するときの費用が実費で支払われる。1事故あたり10万円など限度額が設けられている。
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4.保険金額を決める

保険金額(保険金の限度額)をいくらにするのか決めましょう。

まずは、建物の保険金額についてです。建物の保険金額は建物の評価額に応じて決まります。建物の評価額は新価(再調達価額)と時価の2つの基準がありますが、最近は基本的に新価での契約となります。時価での契約の場合、年を経るにつれて支払われる保険金の額が下がっていくので、修復や再調達に必要な金額を補償として得られない場合があります。詳細な建物の評価額については以下の記事をご確認ください。

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次に家財の保険金額についてです。家財の保険金額は建物と違って制限されていない保険会社が多いので、必要な補償額と自分が支払える保険料のバランスを考えて決めるようにしましょう。なお、保険金額をいくら大きくしても支払われる保険金は損害額の分だけです。必要以上に保険金額を上げても保険料の無駄になるので注意してください。

家族構成をもとにした簡易評価表の一例
家族構成2名
大人のみ
3名
大人2名
子供1名
4名
大人2名
子供2名
5名
大人2名
子供3名
独身世帯
世帯主の年齢25歳前後490万円580万円670万円760万円300万円
30歳前後700万円790万円880万円970万円
35歳前後920万円1,000万円1,090万円1,180万円
40歳前後1,130万円1,220万円1,310万円1,390万円
45歳前後1,340万円1,430万円1,520万円1,610万円
50歳前後
(含以上)
1,550万円1,640万円1,730万円1,820万円
専有面積をもとにした簡易評価表の一例
専有面積33㎡未満33㎡~66㎡未満66㎡~99㎡未満99㎡~132㎡未満132㎡以上
保険金額450万円880万円1,050万円1,490万円1,980万円

※簡易評価表には明記物件の額は含まれていません。
※上表は家財簡易評価表の一例です。保険会社によって評価額が異なる場合があります。

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5.契約期間を決める

火災保険の契約期間は1~10年の1年単位です(2022年度より最長が5年に短縮される見通しです。)。契約期間が長いほど割引率が高く、保険料が安くなります。保険会社によっても異なりますが、同じ補償内容で1年契約を10年間繰り返すよりも10年契約をした方が概ね18%の割引を受けることができます。なお、契約期間の途中で引越しや売却などで解約したとしても経過期間に応じた解約返戻金が受け取れます。払い込んだ保険料の残りがすべて無駄になるということはないので安心です。

なお、長期契約の場合、一括して保険料を支払うのは大きな負担となります。もし一度に支払うのが難しい場合は長期年払という方法もあります。保険料を一括して支払うのではなく年払で支払うのです。ただし、この場合は保険料の割引率が小さくなります。また、保険会社によって契約できる期間にも違いが出てきます。詳しくは保険会社または代理店にご確認ください。

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6.地震保険を付帯するか決める

地震保険は火災保険とセットでしか加入することができません。地震保険に加入していると、火災保険だけでは補償を受けられない地震・噴火・津波を原因とする損害も補償を受けることができます。日本は地震大国であり、甚大な被害をもたらす地震がいつどこで起こっても不思議ではありません。地震による損害に備えたいのであれば地震保険を付帯しましょう。なお、地震保険は国と保険会社が共同して運営する保険であり、契約する保険会社によって違いは生じません。

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7.火災保険一括見積もりを利用する

1.~6.のことを決めたら、火災保険一括見積もりサービスを利用しましょう。火災保険一括見積もりサービスとは、一度の情報の入力で複数の保険会社から火災保険の見積もりを取得できるサービスです。

火災保険の保険料は保険会社によって異なります。火災保険一括見積もりを利用することで、保険料の安い保険会社を見つけることができます。各社の補償内容と保険料を見比べて最適な保険会社選びをするようにしましょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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  • この記事を書いた人

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「保険(Insurance)」とインターネット「ウェブ(Web)」の融合から、サイト名『インズウェブ(InsWeb)』が誕生しました。自動車保険の見積もりを中心として2000年からサービスを提供しています。現在の運営会社はSBIホールディングス株式会社となり、公正かつ中立的な立場で自動車保険のみならず火災保険に関する様々なお役立ち情報も提供しています。

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