火災保険の選び方

火災保険に家財の補償は必要?賃貸用の家財保険との違いは?

投稿日:2019年3月7日 更新日:

火災保険の対象は「建物」と「家財」に分かれています。建物に火災保険が必要なのはイメージがつきやすいですが、家財も対象とする必要はあるのでしょうか。どのようなものが家財の対象になるのか、どのようなときに補償を受けられるのか、賃貸で契約する火災保険(家財保険)とは何か異なる部分があるのかといったこととともに紹介していきます。

火災保険の「家財」は何が対象となる?

そもそもとして火災保険の「家財」とはどのようなものを指すのでしょうか。火災保険の家財とは、冷蔵庫やテレビなどの電化製品、タンスやソファなどの家具、衣類、食器などの生活に欠かせない住居内の「動かすことができるもの」を指します。引っ越しの時に持ち運んでくるものをイメージするとよいと思います。建物に付属している浴槽や調理台などは火災保険の「建物」での補償となり、「家財」では補償されません。

注意事項として、動かせるものの中にも「家財」で補償の対象とならないものもあります。自動車やペット、植物、パソコンなどの中のプログラムやデータ、仕事で使う商品などです。また、1個(1組)の価額が30万円を超える貴金属、宝石、書画、骨董等も注意が必要です(明記物件)。これに関しては次の段落で説明します。

補償の対象となるもの補償の対象にならないもの
  • 電化製品、家具、衣類、食器などの生活用動産
  • 1個(1組)の価額が30万円を超える貴金属、宝石、書画、骨董等
    ※別途明記が必要
  • 建物に付属しているもの
  • 自動車、バイク(125cc超)
  • 動植物
  • 現金・小切手・有価証券
    (生活用の通貨、預貯金証書などは盗難に限って補償される場合あり)
  • パソコンなどの中のプログラムやデータ
  • 仕事で扱う什器や商品
  • 家財を建物の外に持ち出している間に発生した損害

30万円を超える貴金属等には注意が必要

高価な貴金属、宝石、書画、骨董等についても「家財」の補償の対象となりますが、1点または1組で30万円を超えるものは明記物件と呼ばれ、契約時に明細を出すなどして申告が必要です。申告しなければ、補償を受けられなかったり、30万円までしか補償されなかったりします。なお、明記物件の補償については保険会社によって差がある部分なので契約時によく確認するようにしましょう。また、損害額の算出は時価額で行われます。

明記物件はなぜ別途申告する必要があるのかというと、その価値の評価が難しいからです。例えば絵画は素人目でみれば同じようなものに見えても誰が描いたものかによって大きく価値が変わります。また、その画家の技法が評価されて価値が急激に上がることもありますし、逆に画家本人が描いたものか疑わしいという情報が発見されて価値が下がることもあり得ます。このように、金額の評価が難しいものについては、保険の設計上、他の価値がはっきりとしている家財と一緒に保険の対象とすることは難しく、別途明記が必要としているのです。

そのため、30万円を超えるものはすべて明記物件として申告が必要というわけではありません。30万円を超えていても日常的に使っているテレビやパソコン、楽器などは家財の対象として別途明記しなくとも補償を受けることができます。何が明記物件にあたるのかわからない場合は担当者に相談してみるのが良いでしょう。

※骨董的価値や美術的価値などを持つ楽器については明記物件にあたる場合があります。

絵画
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家財はどのようなときに補償される?

火災保険の家財は具体的にどのようなときに補償を受けられるのでしょうか。もし、自宅が火事で全焼してしまっても火災保険で建物の補償しか契約していなければ、生活に必要な家財は補償されません。その他、建物の補償と同じように以下のようなときにも利用できます。火災の時以外にも利用できるので保険金の請求を忘れないようにしましょう。

家財保険の補償内容

損害の種類内容
火災、破裂、爆発、落雷火災で家財が焼失した、落雷が原因で電化製品が壊れた等の場合に保険金を受け取れます。
風災、雹災、雪災風災、雹災、雪災により家財が損傷した場合に保険金を受け取れます。
水災大雨による床上浸水で家財損害を受けた場合、台風による土砂崩れの被害にあい家財を消失した場合等に保険金を受け取れます。
水濡れ給排水設備の事故などで浸水したことにより家財が損害を受けた場合等に保険金を受け取れます。
物体の落下・飛来・衝突建物外部から物体が落下・飛来・衝突したことにより家財が損害を受けた場合に保険金を受け取れます。
盗難空き巣等に入られたことにより家財が損害を受けた場合に保険金を受け取れます。
騒擾・集団行動等に伴う暴力行為労働争議等に伴う暴力行為があり家財が損害を受けた等の場合に保険金を受け取れます。
破損・汚損などうっかり起こしてしまった偶然な事故により家財が損害を受けた場合に保険金を受け取れます。

こんな場合に保険金を受け取れます。

  • 火災で家財が焼失してしまったとき
  • 落雷でテレビが壊れてしまったとき
  • 床上浸水で家電が故障してしまったとき
  • 強風で軒下に置いていた自転車が倒れて破損したとき
  • 強風で屋根瓦が飛んで家具が濡れたとき(屋根瓦は建物での補償)
  • 泥棒に入られて家具を盗まれたとき
  • 自宅に置いてある自転車が盗まれたとき(駅前の自転車置き場など自宅敷地外で盗まれた場合は対象外)
  • 掃除機をぶつけて家具を壊してしまったとき

家財の保険金額の決め方

火災保険の家財の保険金額(保険金の支払限度額)は、今持っている家財を買い直すのに必要な「再調達価額」をもとに設定します。とはいっても、様々な家電や家具、衣類などを買い直すのに必要な金額をパッと思い浮かべることができる人はあまりいないと思います。必要な金額がわからない場合は、保険会社が提示する家財簡易評価表を参考にして設定するのがよいでしょう。

家族構成をもとにした簡易評価表の一例
家族構成2名
大人のみ
3名
大人2名
子供1名
4名
大人2名
子供2名
5名
大人2名
子供3名
独身世帯
世帯主の年齢25歳前後490万円580万円670万円760万円300万円
30歳前後700万円790万円880万円970万円
35歳前後920万円1,000万円1,090万円1,180万円
40歳前後1,130万円1,220万円1,310万円1,390万円
45歳前後1,340万円1,430万円1,520万円1,610万円
50歳前後
(含以上)
1,550万円1,640万円1,730万円1,820万円
専有面積をもとにした簡易評価表の一例
専有面積33㎡未満33㎡~66㎡未満66㎡~99㎡未満99㎡~132㎡未満132㎡以上
保険金額450万円880万円1,050万円1,490万円1,980万円

※簡易評価表には明記物件の額は含まれていません。
※上表は家財簡易評価表の一例です。保険会社によって評価額が異なる場合があります。

上の表が示す評価額はあくまでも一般的な価額であるため、個人の趣向によって実際の再調達価額よりも高い場合も低い場合もあります。再調達をするのに十分な保険金額を設定するようにしましょう。ただし、必要以上に保険金額を大きくしても実際の損害額以上に保険金は出ません。保険金額を過大に設定するのは保険料の無駄です。

火災保険に家財は必要?

家財の補償対象は家電や家具、衣類など建物の中の多くのものが当てはまります。火災や床上浸水などで損害を受けた場合の損害額は大きくなりがちですし、日常生活におけるトラブルも補償の対象となります。すべて貯蓄から賄えるという場合は家財保険の必要性は薄いですが、そうでない場合は万が一の時のために家財を補償対象に含めることを検討してみるのがよいでしょう。

参考までに、当サイト保険の窓口インズウェブの火災保険一括見積もりサービスの利用者が見積もり時に家財の補償を希望した割合を紹介します(個人所有の住宅の場合)。

家財の補償は必要? はい:57% いいえ:29% 検討中:14%

2019年1月~12月に保険の窓口インズウェブの火災保険一括見積もりサービスを利用した方の、「家財保険は必要ですか?」という項目に対する選択割合を示しています。

賃貸用の火災保険(家財保険)とは何か違う?

賃貸の場合、建物は大家さんが加入する火災保険で補償されるので、入居者が加入する火災保険では家財のみを対象とします。それゆえ、特に賃貸用の火災保険を指して家財保険と呼ばれることもあります(持ち家の方が加入する火災保険の家財の補償を家財保険ということもあります)。

賃貸用の家財保険の補償は持ち家の方が加入する火災保険の家財に対する補償と大きくは変わりません。ただし、不動産屋などから案内される家財保険では初めから家財の保険金額が決められていることも多いです。また、賃貸用の家財保険では借家人賠償責任保険が基本的に含まれており、また、個人賠償責任保険もセットされていることが多いです。

借家人賠償責任保険は火災などで原状回復ができなくなり、大家さんに対して賠償責任を負ったときに補償される保険で、個人賠償責任保険は水漏れを起こして階下の住人に損害を与えてしまったときなど日常のトラブルで第三者に対して法的な賠償責任を負ったときに補償される保険です。

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賃貸の場合、家財保険の加入は必要?

賃貸契約をする場合、火災保険(家財保険)の加入を求められることがほとんどです。これは、万が一自分の部屋で火災等を起こしてしまい建物へ損害を与えたときに大家さんへ賠償を行うための「借家人賠償責任保険」の役割が大きいです。もちろん、自分の家具などの生活必需品などが損害を受けてしまったときの補償のためでもあります。もらい火の被害を受けた場合、「失火責任法」により火元に損害賠償請求をすることができません。自分の部屋の家財や財産は自分で守る必要があるのです。

賃貸の場合、部屋を借りる条件として借家人賠償責任保険を含む火災保険に加入することが基本的に含まれているので、何らかの火災保険の加入はほぼ必須です。しかし、契約で定められていなければ条件を満たすどこの火災保険に加入しても問題ありません。自分で選ぶことができますので賃貸用の火災保険(家財保険)を比較し自分に合った保険会社を見つけるとよいでしょう。

まとめ

火災や自然災害の被害にあった場合、建物だけでなく家財も被害を受けることが多いです。被害を受けた家財を買い直すのにも結構な費用がかかります。家財をすべて買い直しても問題ないくらいお金を持っていれば別ですが、そうでなければ万が一の備えとして火災保険の対象として家財を含めるようにした方がよいでしょう。

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