火災保険の選び方

住宅ローンに火災保険は必須?地震保険にも加入する?

投稿日:2019年3月7日 更新日:

住宅ローンを借りる際に銀行から火災保険の契約を求められることがほとんどです。住宅ローンを借りるのにどうして火災保険の契約が必要なのでしょうか。また、火災保険を契約する際は地震保険にも入るか一緒に検討することになりますが、地震保険には加入するべきなのでしょうか。住宅ローンと火災保険の関係性や地震保険について解説します。

なぜ火災保険の契約を求められる?

住宅ローンを借りる際に、どうして火災保険の契約を求められるのでしょうか。それは、火災や自然災害で住宅を失うなどした際に、住宅ローンの返済が滞らないようにするためです。火災や自然災害で住宅を失ってもローンの返済がなくなるわけではありません。しかし、住宅を失った人は住宅を再建したり賃貸を借りたりして新たに住む場所を確保する必要があり、2重で費用負担することになります。そこで、住宅を失ったり大きな損害を受けたりした場合でも保険金の支払いを受けられるようにして、ローンの返済が滞らないようにしているのです。

銀行で紹介された火災保険に入る必要がある?

多くの場合、銀行で住宅ローンの手続きを進めると火災保険の紹介も受けます。しかし、住宅ローンを借りるのに銀行が勧める火災保険に入る必要はありません。補償内容や保険料などに不満がある場合は他の火災保険に加入しても大丈夫です。

ただし、住宅ローンを借りるうえで、火災保険に「保険期間が住宅ローン支払い期間相当であること」、「建物の評価額以上の補償があること」などの条件がある場合があります。その場合は、指定された条件を満たすようにしましょう。

火災保険の質権設定とは?

住宅ローンの担保として火災保険の保険金を請求する権利に対して質権の設定を求められることがあります。質権設定をした場合、火災や自然災害などで保険金を受け取るのは質権者である金融機関となります。また、質権者の同意なしに火災保険を解約することができなくなります。

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火災保険の保険期間は?

住宅ローンを借りる場合、保険期間は住宅ローンの返済期間と同じ期間に設定することを求められることがあります。しかし、現在は火災保険の保険期間は最大で10年なので、返済期間が10年を超える場合は最初に10年契約をし、その後は自動継続などで対応することとなります。自動継続の部分に関しては契約内容や保険会社によって取り扱いが異なりますので、保険会社や代理店に確認するようにしましょう。なお、地震保険については保険期間は最大で5年です。

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火災保険の保険金額はいくらで設定する?

保険金額(保険金の支払限度額)は基本的に住宅の評価額と同額で設定します。住宅の評価額は必ずしも住宅ローンの借入金と一致するとは限らないので注意してください。

保険金額を過少で設定した場合、住宅を失った時に同等の住宅を建て直すのに十分な保険金の支払を受けることができず、過大に設定しても実際の損害額までしか保険金の支払を受けることができません。

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「家財」は保険の対象に入れる必要がある?

住宅ローンを借りる際の条件として提示されるのは、多くの場合「建物の評価額以上の補償があること」です。そのため、「建物」については保険の対象とする必要がありますが、「家財」については保険の対象に入れるかは任意です。

しかし、火災は家財も損害を受けるケースが多く、その他の自然災害も家財が被害を受けるケースは多々考えられます。建物だけでなく家財にも目を向けて火災保険を検討しましょう。

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地震保険には加入すべき?

地震保険は火災保険とセットでしか契約することができません。火災保険と一緒に地震保険にも加入するべきなのでしょうか。

日本は地震大国であり、地震によって建物や家財に損害を受けるということも決して他人ごとではありません。火災保険に地震保険をセットしていない場合、地震・噴火・津波が原因で火災が起きたり床上浸水したりしても補償を受けることができません。地震に対する補償が必要であると感じるのならば地震保険にも加入するとよいでしょう。

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保険料を安くするには?

住宅の購入に加えて火災保険も加入するとなると結構な金額がかかります。火災保険の保険料を安くするにはどうすればよいのでしょうか。その方法を紹介します。

火災保険を比較する

住宅ローンを借りる際やハウスメーカーなどから紹介された火災保険にそのまま契約するのではなく、他の保険会社の火災保険と比較してみるようにしましょう。火災保険は同じ補償内容であっても保険会社によって保険料が異なります。各社の見積もりを取って保険料が安い保険会社を探しましょう。

保険会社各社の見積もりを取る際に役に立つのが火災保険の一括見積もりサービスです。一度の情報入力で複数の保険会社の見積もりを取得することができます。各社の見積もり内容を見比べて、納得のいく補償内容と保険料を実現しましょう。

不要な補償は外す

保険会社の中には、あらかじめ用意されたパッケージではなく自分で補償内容をカスタマイズできる火災保険を提供しているところがあります。そのような火災保険の場合、不必要な補償を外すことで保険料を安くすることができます。ハザードマップなどで起こりうる被害を確認して、保険料を抑えつつ必要な補償内容はカバーした契約になるようにしましょう。

免責金額を設定する

保険金の支払に免責金額を設定することで保険料を安くすることができます。免責金額とは、簡単に言えば自己負担金額で、例えば免責金額を5万円で設定していて20万円の損害を受けた場合、5万円は自己負担して残りの15万円は保険金が支払われます。損害を受けたときに問題が生じない自己負担額と保険料の割引額のバランスを考えて免責金額を設定するようにしましょう。

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堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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インズウェブ

「保険(Insurance)」とインターネット「ウェブ(Web)」の融合から、サイト名『インズウェブ(InsWeb)』が誕生しました。自動車保険の見積もりを中心として2000年からサービスを提供しています。現在の運営会社はSBIホールディングス株式会社となり、公正かつ中立的な立場で自動車保険のみならず火災保険に関する様々なお役立ち情報も提供しています。

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