火災保険の基礎知識

雨漏りに火災保険は使える?

投稿日:2019年4月9日 更新日:

台風や暴風雨などで雨漏りが発生することがあります。雨漏りは放っておくと壁紙や電化製品など他のものへも影響が出て修理費用が増えてしまいます。しかし、雨漏りの修理にもお金がかかるので保険が使えるのなら保険を使いたいですよね。火災保険で雨漏りに対する補償は受けられるのか紹介します。

自然災害による雨漏り被害は火災保険の補償対象

台風などの自然災害で屋根等が破損して雨漏りが発生した場合は補償の対象となります。しかし、経年劣化や元からあった隙間などが原因で雨漏りが発生した場合は補償の対象とはなりません。雨漏りが火災保険の補償対象になるかは雨漏りの発生原因によることになります。

補償の対象となる事例

以下のような自然災害が原因となって雨漏りが発生した場合は火災保険の補償の対象となります。

  • 台風や暴風などで屋根瓦が飛んだ(風災)
  • 雹(ひょう)によって屋根に穴が開いた(雹災)
  • 強風によって飛んできた看板が屋根に当たって破損した(風災)
  • 雪の重みで雨どいが変形した(雪災)

雨漏りが補償される被害

火災保険の中には様々な補償が含まれていますが、その中で雨漏りの被害と関連があるものとして「風災補償」「雹災補償」「雪災補償」があります。それぞれどのような場合に補償されるのか確認しておきましょう。

風災補償

風災とは、台風、旋風、竜巻、暴風雨により生じた損害のことをいいます。台風による強風で屋根瓦が飛ばされてしまった、窓ガラスが風圧で割れてしまったという場合や強風により飛ばされてきた物が家に当たって壁が壊れたという場合などに補償を受けられます。強風で屋根が破損したことによる雨漏り、強風により屋根や窓ガラスが破損してそこから雨が吹き込み、家電や床に損害が発生したという場合は、この風災での補償となります。

雹災補償

雹災とは、雹またはあられ(雹:直径5mm以上の粒、あられ:直径5mm未満の粒)により生じた損害のことをいいます。雹によって窓ガラスが割れてしまった、雹で雨どいが破損してしまったという場合に補償を受けられます。雹によって屋根に穴が開いたことが原因と考えられる雨漏で損害が生じた場合は、この雹災での補償となります。

雪災補償

雪災とは、豪雪の際の雪の重み、雪の落下などによる事故または雪崩による生じた損害のことをいいます。雪が降り積もり雪の重みでカーポートがつぶれてしまった、雪の重みで屋根が破損してしまったという場合に補償が受けられます。雪によって雨どいが変形してしまい雨漏り被害を受けた場合は、この雪災での補償となります。なお、融雪洪水による損害は雪災ではなく水災としての扱いとなります。

自然災害が原因の雨漏りでも補償対象外となる場合

火災保険は基本的に偶発的な損害を補償するものなので、以下のような事例では火災保険の補償の対象外となります。

3年以上経過している場合

火災保険の保険金の請求期限は一般的に3年となってます。これは保険法第九十五条によって定められているため自然災害が原因と思われる損害であっても3年を超えてしまうと火災保険で修理することができない可能性があります。

保険給付を請求する権利、保険料の返還を請求する権利及び第六十三条又は第九十二条に規定する保険料積立金の払戻しを請求する権利は、三年間行わないときは、時効によって消滅する。

請求期限が定められているのは、火災や自然災害による損害が発生してから相当の時間が経過すると損害について調査するのが困難となって適正・迅速な保険金の支払ができなくなるためです。しかし、保険法による規定とは別に保険会社が請求期限を定めているケースも存在します。現在契約している保険会社の約款について確認しておくとよいでしょう。

免責金額以内の損害だった場合

自然災害によって住宅に受けた損害額(修理費用)が免責金額以下の場合は、自己負担することになります。免責金額の設定がどのようになっているかにも注意し契約内容を確認しておくとよいでしょう。

特に火災保険を昔契約したままにしている場合は20 万円未満の損害では保険金が支払われないような設定となっていることが多いです(フランチャイズ方式)。損害額が20万円以上の場合は全額支払われます。最近の火災保険の契約では3万円や5万円などの免責金額を契約時に設定して、損害額がいくらであってもその設定した金額を差し引いた金額の保険金が支払われる形式で契約することが一般的です(免責方式)。

損害額フランチャイズ方式免責方式
(免責金額:5万円)
損害額3万円保険金:0円
自己負担:3万円
保険金:0円
自己負担:3万円
損害額15万円保険金:0円
自己負担:15万円
保険金:10万円
自己負担:5万円
損害額30万円保険金:30万円
自己負担:0円
保険金:25万円
自己負担:5万円

最近の火災保険の免責方式の方がよいという場合は火災保険の契約の見直しを行いましょう。

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また、火災保険では、経年劣化が原因であったり、施工不良による雨漏り、リフォームや増築が影響して起きた雨漏りは補償対象外です。太陽光パネルの設置や屋根塗装を行ったことで雨漏りが起きてしまったという事例もありますが、その場合も火災保険では補償対象外となりますので施工業者の選定には注意しましょう。

保険金請求の手順

自然災害が原因の雨漏りで火災保険を利用できる場合の保険金の請求の手順を紹介します。雨漏り以外でも基本的にこの手順で保険金の請求を行います。

step
1
保険会社に連絡

まず、契約する保険会社に損害を受けたことを連絡してください。契約者氏名、保険証券番号、事故内容、被害状況などを伝えることとなります。

step
2
保険会社から必要書類等が送られてくる

保険会社に連絡すると、保険金の請求に必要な書類や案内が送られてきます。内容をしっかりと確認するようにしましょう。

step
3
保険会社に必要書類の提出

保険会社からの案内に従って必要な書類を用意して保険会社に書類を提出しましょう。保険会社指定の保険金請求書、修理費用の見積書、被害の状況がわかる写真などが必要となります。

step
4
保険会社による鑑定人の調査

鑑定人が被害状況の確認・調査を行います。調査結果と契約者からの申請書類などをもとに保険金の支払対象か審査を行い、支払われる保険金の金額が確定します。

step
5
保険金の入金

保険金の金額が確定したら、契約者指定の口座に保険金が支払われます。

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10年未満の住宅の雨漏り被害は無料で直せる!?

台風などの自然災害で屋根などが破損して起きた雨漏りは火災保険で修理することができます。しかし、経年劣化やもとからあった隙間などが原因で雨漏りが発生したような場合では火災保険で補償を受けることができません。ただし、築10年未満の住宅で火災や自然災害が原因とは考えられない雨漏り被害が起きた場合は、住宅の売主に修理が請求できる可能性があります。「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で新築住宅の売主は、建物の基本的構造部分については、必ず10年間瑕疵担保責任を負う(品確法94条)とされており、雨水の侵入を防止する部分である屋根や外壁などは基本的構造部分に該当します。したがって、築10年未満の住宅で経年劣化と思われる雨漏りや施工不良が原因と考えられる雨水の侵入があった場合は、瑕疵があったとして住宅の売主に修理を請求することができます。

火災保険で詐欺をする悪徳業者に注意!!

残念ながら、雨漏りの修理業者の中に火災保険の保険金を目当てに近寄ってくる悪徳業者がいます。悪徳業者は火災保険の申請を急かしたり申請方法について偽りのアドバイスをするような場合もあるようです。偽りの内容で「火災保険を申請すれば無償で修理できる」というような業者には注意しましょう。施工中は悪徳業者と気づきにくいこともありますが、後にトラブルとなるケースが多くあります。火災保険会社に提出する書類で施工業者が記入するものなどもありますが、内容に疑問点がないか、見積もり金額が正しいか自分自身でも確認するようにしましょう。不安な時はいくつかの業者から見積もりを取得したり身近な人に相談したりするようにしましょう。

まとめ

自然災害が原因の雨漏りの場合は火災保険で修理することができます。自然災害が原因で受けた損害であっても火災保険の補償を受けられないケースもあります。どのような場合が該当するのか補償内容を確認しておきましょう。また、経年劣化や施工不良などが原因の雨漏りは火災保険の補償の対象となりませんが築10年未満の住宅であれば売主に住宅の基本的構造部分に瑕疵があったとして修理を請求できる可能性があります。いずれにせよ、雨漏りの被害があった際に火災保険で補償してもらえるかという確認は、悪徳業者に注意し、保険会社に相談してみるとよいでしょう。

契約している火災保険に免責金額が設定されており、昔契約した火災保険であれば、自然災害が原因でも損害額(修理費用)が20万円未満だと保険金が支払われない契約となっていることがあります。最近の免責方式の方がよい場合は、現在契約している保険会社で契約の変更してもよいですが、火災保険一括見積もりサービスを利用するのをおすすめします。一度に複数社の火災保険の見積もりが取れるので、簡単に保険料や補償内容に満足がいく火災保険を見つけることができます。ぜひ一度利用してみてください。

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