火災保険の基礎知識

火災保険の保険金受取人は誰?自由に設定できる?

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住宅が火災や自然災害の被害に遭ってしまった場合に備えて加入する火災保険ですが、仮に実際に被害に遭ってしまった場合に保険金の受取人になるのは誰なのでしょうか?また、保険金の受取人を自由に設定することはできるのでしょうか?

火災保険の受取人は被保険者(建物、家財の所有者)

火災保険の保険金は契約時に設定した被保険者に支払われます。そして、火災保険の被保険者は保険の対象となる建物や家財の所有者を設定します。つまり、火災保険の保険金の受取人は保険の対象となる建物や家財の所有者ということになります。自由に好きな人に設定できるわけではありません。

建物が共有名義の場合は?

住宅を購入する際にペアローンを組んで夫婦二人の名義になっている、相続によって所有者が親や兄弟など複数人に分かれているなど建物の所有者が一人ではない場合もあります。そうした場合、被保険者は建物の所有者全員がなります。火災保険の契約者には一人しかなれませんが、被保険者には複数の人がなれるので問題ありません。

保険金が支払われる場合、被保険者の持分割合(建物の所有権の割合)に応じて支払われることになります。夫と妻が50%ずつの場合は保険金も50%ずつ、親Aが50%・子Bが25%・子Cが25%の場合は保険金もそれぞれ50%、25%、25%というような具合です。

実際の手続きにおいては手続きの簡略化のために被保険者の中から代表者を決めて保険金の請求を行うことも多いですが、この場合は勝手に保険金を請求して独占することを防ぐために他の被保険者からの委任状の提出を求められます。

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離婚や相続などで所有者が変わった場合は?

離婚や相続などで建物の所有者が変わる場合があります。夫婦共有名義だったのが、離婚によって妻単独名義になる場合や、父:50%、母:50%の持分割合で所有していたのが、父親死亡による相続で母:75%、子:25%になるような場合です。

建物の所有者が変更になった場合は、その実態に合わせて速やかに被保険者の変更の手続きを行いましょう。また、契約者も変更となるのなら合わせて契約者の変更も行いましょう。契約者・被保険者の変更を行わないでいると、火災や自然災害の被害に遭った場合、保険金の支払を受ける前に契約内容を実態に合わせて変更する手続きが必要となり、保険金の支払が遅れます。スムーズに保険金を受け取れるように、建物の所有者が変更になった場合は速やかに火災保険の契約者・被保険者も変更するようにしましょう。

質権設定されている場合は質権者に支払われる

住宅ローンを利用する場合、ローンを借りる金融機関から火災保険に質権設定を求められる場合があります。火災保険の質権設定とは、住宅ローンなどの借入金の担保として、火災保険の保険金を請求する権利に対して質権を設定することをいいます。また、質権とは、債務が返済されるまでの間、債権者が債務者から受け取った物品や権利などの担保を保管する権利のことです。もし債務が返済されない場合、それらを売却等して優先的に弁済を受けることができます。

簡単にまとめると、住宅ローンの担保として火災保険に質権設定をする場合、住宅ローンの返済が終わるまでは火災保険の保険金を請求する権利は質権者(ローンの借り先である金融機関など)に移り、質権者に対して優先的に保険金が支払われることになります(借入残高が限度)。

質権設定が求められる理由は、より確実に貸付金を回収するためです。例えば、火災で住宅が全焼してしまった場合、建物そのものを担保にしていても全焼してしまっているので競売にかけて貸付金を回収することができません。保険金の請求権を担保にすればこの問題を回避することができるため、質権設定が求められることがあるのです。

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契約者と被保険者が異なる場合、保険金受取で税金はかかる?

火災保険の保険料を支払うのは契約者です。一方で、火災保険の保険金を受け取るのは被保険者です。火災保険の場合、契約者と被保険者が同じであることが多いですが、共有名義の場合や高齢の親が所有する建物に子供が契約者として火災保険をかける場合など契約者と被保険者が異なることもあります。

契約者と被保険者が異なる場合、被保険者は保険料を支払っていないのに保険金を受け取ることになります。そうすると贈与税がかかるのではないかと思うかもしれませんが、火災保険の保険金は建物や家財に受けた損害の穴埋めとして支払われるものであり、利益が発生しないので税金はかかりません。

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まとめ

火災保険の保険金の受取人は被保険者です。被保険者には建物所有者がなり、自由に設定することはできません。共有名義の場合は所有者全員が被保険者となります。保険金が支払われる場合は持分割合に応じて支払われます。契約者になれるのは一人だけなので保険料を払っていないのに保険金を受け取る人が出てきますが、火災保険の保険金は損害を穴埋めするものであり、利益が生じていないので保険金に税金はかかりません。

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