火災保険の基礎知識

台風による屋根の被害は火災保険で修理できる?

投稿日:2019年8月19日 更新日:

毎年夏から秋にかけて、日本に台風が襲来します。台風が近づくと強風によって物が飛ばされたり、屋根の瓦などが飛ばされたりする危険性があります。台風によって屋根に損害を受けた場合、その修理に火災保険は使えるのでしょうか?

台風による屋根への被害は火災保険の「風災」補償で修理しよう

台風による強風で自宅の屋根瓦が飛ばされてしまったり、雨樋が壊れてしまったりした場合には、火災保険の風災補償で補償を受けられる可能性があります。台風によって屋根に損害が出てしまったときは、契約している保険会社に保険金の申請を行いましょう。ただし、保険金の受取には条件があるため確認をしておきましょう。

風災補償とは、台風や強風・突風・竜巻などの自然災害による損害に対して保険金を受け取ることができる補償です。保険の対象は契約時に、「建物と家財」「建物のみ」「家財のみ」から選択し、補償の対象となっている建物や家財の損害に対して補償を受けることができます。

台風による屋根への想定される被害例

台風が原因での屋根への損害でよくあるケースを確認しておきましょう。自然災害により被った被害は火災保険の補償対象となります。

  • 強風で屋根瓦が飛んでしまった
  • 台風による強風で飛んできた物により屋根に穴が空いた
  • 台風による暴風雨が原因で雨漏りが生じた
  • 台風による暴風が原因での漆喰や雨樋の毀損
  • 台風による暴風が原因での練板金のズレや浮き

台風による屋根への風災補償を受けるための条件

建物・風災補償の契約

台風による屋根への損害で火災保険の風災補償を受けるためには、当然ながら火災保険に風災補償の契約があることが必要です。補償内容をある程度自由にカスタマイズできる火災保険も増えてきましたが、そうした火災保険で風災補償を外していたら補償対象外となります。また、屋根への損害は「建物への補償」として受けることになるため、火災保険の対象に建物が含まれていることが必要です。家財のみの契約では補償されません。

免責金額(自己負担額)以上の損害

火災保険に免責金額(自己負担額)の設定がある場合、損害額が免責金額以上でないと保険金を受け取ることができません。火災保険の免責金額には2つの方式があります。昔の契約に多かった「フランチャイズ方式」と近年の火災保険に多い「免責方式」です。

フランチャイズ方式の場合、20万円未満の損害には保険金が支払われません。20万円以上の損害であれば、損害額に対して全額保険金が支払われます。一方で免責方式の場合、損害額がいくらであっても受け取れる保険金は損害額から免責金額を差し引いた金額となります。例えば免責金額が3万円の場合、損害額が15万円の場合には12万円が保険金として支払われ、損害額が25万円の場合には22万円が保険金として支払われます。

損害額フランチャイズ方式
(免責金額:20万円)
免責方式
(免責金額:3万円)
損害額3万円保険金:0円
自己負担:3万円
保険金:0円
自己負担:3万円
損害額10万円保険金:0円
自己負担:10万円
保険金:7万円
自己負担:3万円
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自己負担:0円
保険金:27万円
自己負担:3万円
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3年以内に保険金を請求

火災保険の保険金の請求期限は3年となっていることが多いです(保険法においては時効が3年となっています)。3年あるので慌てる必要はありませんが、忘れずに保険金を請求するようにしましょう。そして大切なことは、保険会社には修理前に契約者が連絡をすることです。生活の邪魔になる場合は片づけてしまってもよいですが、片づけ始める前に被害状況がわかるような写真を撮っておくようにしましょう。被害を受けたことの立証が難しくなり、十分な保険金を受け取れなくなる可能性があります。

「経年劣化」と判断される場合は補償対象外

火災保険は突発的な事故や災害によって受けた損害を補償するものであり、経年劣化による損害は補償対象外となっています。経年劣化と判断されれば、火災保険の補償は受けられませんので、台風をきっかけに火災保険の保険金で修理しようといったようなことはないように日々のメンテナンスは自分で行うことが基本です。

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保険金の請求方法

台風で屋根に被害を受けたとき、どのように保険金を請求すればよいのか大まかな流れを紹介します。

step
1
保険会社に連絡

まず、契約する保険会社に損害を受けたことを連絡してください。契約者氏名、保険証券番号、事故内容、被害状況などを伝えることとなります。

step
2
保険会社から必要書類等が送られてくる

保険会社に連絡すると、保険金の請求に必要な書類や案内が送られてきます。内容をしっかりと確認するようにしましょう。

step
3
保険会社に必要書類の提出

保険会社からの案内に従って必要な書類を用意して保険会社に書類を提出しましょう。保険会社指定の保険金請求書、修理費用の見積書、被害の状況がわかる写真などが必要となります。素人が屋根に上るのは危険なため、修理業者などに写真を撮ってもらうのがよいでしょう。

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step
4
保険会社による鑑定人の調査

鑑定人が被害状況の確認・調査を行います。調査結果と契約者からの申請書類などをもとに保険金の支払対象か審査を行い、支払われる保険金の金額が確定します。

step
5
保険金の入金

保険金の金額が確定したら、契約者指定の口座に保険金が支払われます。

悪質業者・詐欺に注意

今まで説明してきた通り、台風で屋根に損害を受けた場合は火災保険を使える可能性があります。しかし、最近はそれを悪用して悪質な営業や詐欺を行う業者も増えてきています。特に台風などの自然災害で大きな被害が発生した後には注意が必要です。

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火災保険を利用した悪徳な業者の被害が増えていることから、国民生活センター日本損害保険協会からも注意が呼び掛けられています。国民生活センターでは、高額な手数料やキャンセル時の違約金が設定されていた、保険金で修理可能という勧誘を受けたが保険金が下りなかった、保険金で修理できると言われたが工事がずさんだった、うその理由で保険金を請求するよう勧められたというような事例が紹介されています。

「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約しないようにし、契約している保険会社や代理店に相談するようにすることが大切です。不安に思った場合やトラブルになった場合は早めに消費生活センター等に相談するようにしましょう。また、うその理由で保険金を請求するように勧められても絶対に行わないようにしましょう。うその理由による保険金の請求は保険金詐欺に該当する恐れがあり、保険金の返還請求や契約の解除を行われる可能性があるほか、詐欺罪に問われる可能性もあります。

まとめ

台風が原因で屋根に損害が出てしまった場合は、火災保険の風災補償で保険金を受け取れる可能性があります。保険金を受け取るためには、保険金支払いにおける以下のポイントをおさえておくことが大切です。

  • 火災保険の建物の契約があること
  • 火災保険の風災補償の契約があること
  • 免責金額を設定している場合の保険金は「損害額-免責金額」
  • フランチャイズ方式での契約の場合、20万円未満の損害では保険金が受け取れない
  • 3年以上経過した損害は補償対象外となる可能性がある
  • 経年劣化による損害は対象外
  • 修理前に契約者が保険会社に損害の報告を行う

台風は事前に予想することができる災害です。台風による屋根への損害は火災保険の風災補償で補償を受けられる可能性がありますが、被害を可能な限り小さくするためにも事前に対策をしておくことが大切です。また、予期せぬ自然災害によって大きな損害を受けてしまう可能性もあります。そうしたリスクに備えて火災保険でしっかり準備しておくと安心です。一括見積もりサイトなどを利用し、自分に納得のいく火災保険を探してみましょう。

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