火災保険の基礎知識

特定設備水災補償特約とは?入る必要はある?

投稿日:2021年5月13日 更新日:

火災保険の特約の一つに特定設備水災補償特約というものがあります。ここ数年の間に発売され始めた新しい特約なのですが、どのような内容の特約なのでしょうか?また、この特約の必要性はどのように判断すればよいのでしょうか?

特定設備水災補償特約とは?

特定設備水災補償特約とは、台風や豪雨などによる洪水や土砂崩れなどで空調・冷暖房設備や給湯設備、充電・発電・蓄電設備等の機械設備に発生した損害を水災による損害の程度にかかわらず補償する特約です。火災保険の水災補償には以下のような支払基準があり、床下浸水では基本的に補償対象になりません。

注意ポイント

水災補償の支払基準

  • 建物(家財)の保険価額に対して30%以上の損害を受けた場合
  • 「床上浸水」または「地盤面から45cmを超える浸水」によって損害が生じた場合

しかし、エアコンの室外機やエコキュートなどは屋外に設置してあり、床下浸水であっても修理や買い替えが必要となる可能性があります。その場合、水災補償では補償されないのでこの特約がないと自腹で修理や再購入を行うことになってしまいます。近年では屋外に高額な機械設備を設置する家庭が増えており、こうした機械設備に対して水災による損害の程度にかかわらず損害に備えられる補償が求められていました。そうした声にこたえたのがこの特約です。

水災補償のみ水災補償+特定設備水災補償特約
保険価額の30%以上の損害
床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水による損害
上記以外による特定の機械設備に対する水災の損害(床下浸水など)×
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特定設備水災補償特約は必要?

特定設備水災補償特約が必要か否かは水災のリスクがどの程度あるのか、床下浸水の場合に屋外に設置している機械設備に対する補償は必要かということで変わってきます。

水災のリスクがどの程度あるかはハザードマップで確認できます。お住いの自治体で発行されているものを確認するか、国土交通省が取りまとめている「ハザードマップポータルサイト」で確認するのがよいでしょう。例えば想定最大規模の水深が~0.5mという地域の場合、一戸建てであれば床下浸水でエアコンの室外機やエコキュートなどが被害を受ける可能性がありますが、マンションやアパートの2階以上に住んでいてこうした機械設備も1階ではなく各階に設置してあるのであれば浸水被害を受けるリスクはかなり小さなものとなります。このようにお住いの場所や住まいの形態、機械設備の設置場所などによって特定設備水災補償特約の必要性は変わります。

また、こうした設備で被害に遭いそうな場所にあるのはエアコンの室外機のみで貯蓄で問題なく修理できるという場合と、エコキュートや太陽光発電システムなどもあって全額自腹は厳しいという場合では必要性が変わってくると思います。対象となる設備をそれだけ設置するのか、それらの修理費用を自費で支払うのに問題がない貯蓄があるのかといった観点で必要性について考えてみるのがよいでしょう。

被害を受けたら片づける前に写真を撮ろう

もし台風などによる水災の被害を受けてしまったら、片づけを始める前に被害を受けた状況の写真を撮っておきましょう。というのも、保険金の請求には損害箇所の写真が必要となってくるからです。保険会社としても、どの個所にどの程度の損害が発生したかという証拠もなしに請求のまま保険金を支払っていたら詐欺を防ぐこともできないので当然ともいえます。被害を受けた証拠として家全体や損害箇所などの写真を複数枚撮っておきましょう。

どのような写真を撮ればいい?

写真を撮れと言われてもどのような写真を撮っていいのか迷うところはあると思います。保険金の請求に必要となる写真は、

  • 表札や建物名がわかる看板など
  • 被害を受けた建物や家財の全体を撮影した写真
  • 損害を受けた個所の状況が確認できる写真

です。建物全体の写真や損害箇所の写真は複数枚、複数の角度からはっきりとした写真を撮るようにしましょう。写真は修理業者が撮ったものなど自身で撮ったもの以外でも大丈夫です。

写真撮影
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まとめ

特定設備水災補償特約とは、台風や豪雨などによる洪水や土砂崩れなどで空調・冷暖房設備や給湯設備、充電・発電・蓄電設備等の機械設備に発生した損害を水災による損害の程度にかかわらず補償する特約です。火災保険の水災補償は支払基準のために床下浸水で補償を受けることは難しいですが、床下浸水であっても屋外に設置してある機械設備には損害が発生する可能性があります。

特定設備水災補償特約があれば、水災による被害の程度によらず、対象となる機械設備の損害について補償を受けられます。ハザードマップなどで水災のリスクを確認したうえで、対象となる機械設備をどれだけ設置しているか、自分の貯蓄で直すのでは十分でないのかといったことから必要性について検討してみましょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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「保険(Insurance)」とインターネット「ウェブ(Web)」の融合から、サイト名『インズウェブ(InsWeb)』が誕生しました。自動車保険の見積もりを中心として2000年からサービスを提供しています。現在の運営会社はSBIホールディングス株式会社となり、公正かつ中立的な立場で自動車保険のみならず火災保険に関する様々なお役立ち情報も提供しています。

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