火災保険の基礎知識

テレビアンテナの修理に火災保険は使える?

投稿日:2020年9月17日 更新日:

台風による強風や豪雪、落雷などの自然災害によって屋根の上のテレビアンテナが壊れてしまうことがあります。再びテレビを見られるようにするには修理が必要ですが、このような場合、壊れたテレビアンテナの修理に火災保険を使うことはできるのでしょうか?

アンテナ修理に使える場合もある

テレビアンテナが自然災害などの被害で壊れてしまった場合、その原因によっては修理費用について火災保険で補償される可能性があります。例えば台風による強風でアンテナが倒れてしまったという場合、火災保険に風災補償が含まれていれば補償を受けられる可能性があります。

いくつかの想定されるケースとそれに対応する火災保険の補償内容を紹介します。

  • 台風による強風で倒れて壊れた(風災補償
  • 台風による強風で飛んできた物が当たって壊れた(風災補償
  • 大雪によりテレビアンテナが曲がってしまった(雪災補償
  • 落雷により故障した(落雷補償

こうした自然災害による被害でテレビアンテナが壊れてしまったという場合、火災保険で補償を受けられる可能性があります。保険証券などで契約内容を確認の上、保険会社に相談してみましょう。

火災保険の補償範囲

上で紹介した通り、火災保険は火災のときのみでなく自然災害によって建物や家財に被害を受けたときも補償を受けることができます。また、自然災害だけでなく、盗難や水濡れなど日常のトラブルも補償範囲に含まれています。

火災保険の補償範囲を紹介しますので、「火災保険は火災のときにしか使えない」と思っていた人は一度自分の契約内容を見直してみましょう。

損害の種類内容
火災、破裂・爆発、落雷失火・延焼・ボヤなどの火災、ガス漏れなどによる破損・爆発の損害、落雷による損害を補償。
風災・雹災・雪災台風等の強風による損害、雹(ひょう)や霰(あられ)による損害、豪雪の際の雪の重み、雪の落下などによる事故または雪崩により生じた損害を補償。
水災台風、暴風雨、豪雨などによる洪水、高潮、土砂崩れなどにより生じた損害を補償。
水濡れ給排水設備の故障や他人の戸室で生じた事故による水濡れ損害(水漏れ)を補償。
物体の落下・飛来・衝突車の飛び込みや飛び石など建物外部から物体が落下・飛来・衝突したことにより生じた損害を補償。
盗難家財の盗難や盗難に伴う鍵や窓ガラス等の建物の損害を補償。
騒擾・集団行動等に伴う暴力行為集団行動などに伴う暴力行為・破壊行為による損害を補償。
破損・汚損など子どもが室内でボールを投げ、窓ガラスが破損してしまった等、事前に予測して防ぐことができず、突発的な事故によって生じた建物や家財の損害を補償。
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火災保険を使えない場合

テレビアンテナが壊れたという場合、すべてのケースで火災保険が使えるというわけではありません。火災保険が使えない代表的なケースを紹介します。

経年劣化の場合

テレビアンテナは屋外に設置しているため、どうしても経年劣化していってしまいます。しかし、火災保険は偶然な事故によって起きた損害の穴埋めをするものなので、経年劣化による損害はテレビアンテナに限らず補償対象外となっています。

免責金額以下の損害の場合

免責金額というのは簡単に言えば自己負担しなければいけない金額です。損害額(修理費用)が免責金額以下の場合には補償を受けることができません。

火災保険の免責金額にはフランチャイズ方式と免責方式(エクセス方式)という2つの方式があります。フランチャイズ方式の場合は20万円未満の損害では保険金が支払われず、20万円以上の場合には損害額が全額支払われます。もう一方の免責方式の場合、1万円や3万円などと契約時に定めた金額を損害額から差し引いて保険金が支払われます。例えば、免責金額が3万円で損害額が15万円の場合は12万円が保険金として支払われます。この場合で損害額が3万円以下の場合には保険金は支払われません。

自分が契約している火災保険に免責金額の設定があるのか、ある場合にはどちらの方式なのか一度確認してみるとよいでしょう。

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対応する補償内容を契約していない場合

当然ですが、発生した損害に対応する補償内容を契約していなければ火災保険で補償を受けることはできません。最近の火災保険では補償内容をある程度自由にカスタマイズできるものもあります。保険料を安くするためだけにリスクの高い損害に対応する補償まで外してしまわないように注意しましょう。

地震や噴火によって壊れた場合

火災保険は自然災害による損害もカバーしていますが、自然災害でも地震・噴火・津波による損害は補償対象外です。これらによる損害で補償を受けるには火災保険とセットで契約する地震保険が必要です。日本に住む以上、いつ地震による被害を受けてもおかしくありません。地震による被害に対する補償を受けたいのであれば地震保険も検討しましょう。

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火災保険の請求方法

自然災害などでテレビアンテナが壊れてしまったという場合に、どのように火災保険の保険金を請求すればよいのかその流れを説明します。

step
1
保険会社に連絡

まず、契約する保険会社に損害を受けたことを連絡してください。契約者氏名、保険証券番号、事故内容、被害状況などを伝えることとなります。

step
2
保険会社から必要書類等が送られてくる

保険会社に連絡すると、保険金の請求に必要な書類や案内が送られてきます。内容をしっかりと確認するようにしましょう。

step
3
保険会社に必要書類の提出

保険会社からの案内に従って必要な書類を用意して保険会社に書類を提出しましょう。保険会社指定の保険金請求書、修理費用の見積書、被害の状況がわかる写真などが必要となります。

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step
4
保険会社による鑑定人の調査

鑑定人が被害状況の確認・調査を行います。調査結果と契約者からの申請書類などをもとに保険金の支払対象か審査を行い、支払われる保険金の金額が確定します。

step
5
保険金の入金

保険金の金額が確定したら、契約者指定の口座に保険金が支払われます。

まとめ

テレビアンテナが自然災害による被害を受けて壊れてしまった場合、その修理費用について火災保険で補償を受けられる可能性があります。保険証券などで契約内容を確認の上、保険会社に相談してみるとよいでしょう。

また、契約内容を確認してみて火災保険の見直しが必要だと感じた場合には火災保険一括見積もりサービスを利用しましょう。複数の保険会社に一度に見積もりを請求できるので、各保険会社の見積もりを個別に取る手間が省けます。各保険会社の見積もり結果を見比べて納得のいく火災保険を探しましょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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