火災保険の基礎知識

火災保険の10年契約が廃止?最長5年契約になった場合の影響は?

投稿日:2020年2月27日 更新日:

一部報道において、大手損害保険各社が火災保険の契約期間を現在の最長10年から5年に短縮する検討を始めたということが報じられました。実際に最長5年契約に短縮された場合、契約者にはどのような影響が生じるのでしょうか?今回の検討の背景とあわせて説明します。

最長5年契約となった場合の影響

保険料の総支払額が高くなる

火災保険は長期契約になるほど保険料が割安に設定されています。同じ10年間契約するにしても、10年契約と5年契約2回では10年契約の方が保険料総額は安くなります(契約期間の途中で保険料の値下げや補償内容の変更がなかった場合)。火災保険は10年間契約すれば終わりというわけではないので、更新のたびにこの保険料の差額が発生することとなります。

改定の影響を受けやすくなる

契約期間の最長を5年に短縮するねらいでもあるのですが、契約期間が最長5年になると改定の影響を受けやすくなります。火災保険の商品内容が改定されたとして、契約者がその影響を受けるのは改定後に新規契約あるいは更新をしてからです。改定前に契約した火災保険については、契約期間が終了するまでは契約時の内容のまま継続されます。5年契約と10年契約では5年契約の方が契約期間が短いので、火災保険の改定の影響を受けやすくなるということになります。

ちなみに、保険料が値上げ傾向にあるので改定の影響を受けやすくなるのはネガティブな印象を持たれますが、保険料の値下げや補償内容の拡充があった場合の影響も受けやすくなります。

契約の見直しはしやすくなる

5年契約であろうと10年契約であろうと契約期間の途中で補償内容見直しの機会を自分で作れば関係ないのですが、見直しのきっかけとなりやすいのは更新のタイミングだと思います。その更新のタイミングが5年ごとに来るか10年ごとに来るかの違いではあるのですが、5年契約の方が補償内容の確認・見直しはしやすくなるでしょう。

いつから影響を受ける?

実際に最長5年に短縮された場合、影響を受けるのはいつからなのでしょうか。「改定の影響を受けやすくなる」のところでも書きましたが、実際に影響を受けるのは最長5年に改定された後に新規契約あるいは更新してからです。例えば、改定が実施される前に現在の最長の10年契約を行ったという場合、改定の影響を受けるのはその10年契約が終わった後です。もちろん、改定後に解約して再契約した場合は再契約の段階で改定の影響を受けます。

また、今回は大手損害保険会社4社について報じられていますが、そのほかの損害保険会社についての動向は伝えられていません。希望的観測ですが、その他の保険会社は10年契約を継続するのであれば、そちらの保険会社に乗り換えることで契約期間10年で契約することができます。

どうして最長5年とすることが検討されているの?

契約期間を最長10年から最長5年に短縮することが検討されている背景としては、甚大な被害をもたらす自然災害が相次いで発生していることがあります。火災保険料は今後の災害が起こる確率や予想される保険金の支払額などをもとに算出されていますが、想定以上の自然災害が続けば保険会社の収支が悪化して保険を提供し続けることができません。そこで保険金の支払増加を考慮に入れて保険料の値上げが実施されているのですが、その値上げは契約期間が終了して更新するまで反映されません。そのため、契約期間を短くして保険料の改定が反映されやすくしようとしているのです。

ここ数年の自然災害の影響で火災保険料は値上がり傾向にあります。2019年10月に値上げが実施されており、2021年1月にも値上げが実施される予定です。また、2021年1月の値上げは2019年の台風被害の影響を含んでいないので今後さらに値上げすることも考えられます。契約期間が短くなって更新の機会が増え、更新のたびに保険料が上がってしまうという可能性もあります。

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保険料を安くするには

仮に契約期間が10年から5年に短くなった場合、保険料の総支払額が高くなることが考えられます。保険料を安くするにはどのような手段が考えられるか紹介します。

不必要な補償は外す

当たり前ではありますが、補償内容を充実させるほど保険料は高くなります。必要がない補償を外すことで保険料の節約ができます。例えば、都市部のマンション高層階では水災補償の必要性は薄いです。昔の火災保険は水災補償の有無程度しかカスタマイズできないことも多かったのですが、最近の火災保険はその他の補償内容もある程度自由に選べるものが増えてきています。おすすめされた内容で契約してそのまま更新し続けるのではなく、ハザードマップなどを参考に各補償内容の必要性の有無を検討して契約するようにしましょう。

なるべく長期一括で支払う

火災保険は月払よりも年払、年払よりもすべての保険期間の保険料を一括で支払う方が保険料の総額が安くなります。ただし、長期間の保険料を一括で支払うと1回の保険料の支払い負担は大きくなります。保険料を支払った後に生活が苦しくなるということがないようには注意が必要です。ちなみに、長期一括払をした後に途中解約をしても未経過分の保険料は返ってくるので解約時の心配はあまり必要ありません。

免責金額を設定する

免責金額を設定することで保険料を安くすることができます。免責金額とは、簡単に言えば自己負担額です。例えば、免責金額が3万円で10万円の損害が発生した場合、3万円は自己負担して残りの7万円が保険金として支払われます。免責金額を高く設定するほど保険料が安くなりますが、損害が発生したときの自己負担額も大きくなってしまいます。万が一の時にいくらまでの自己負担なら耐えられるのか考えたうえで設定するようにしましょう。

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保険料の安い保険会社と契約する

火災保険は同じ条件であっても保険会社によって保険料が異なります。銀行やハウスメーカーなどで勧められた火災保険以外にも目を向けることで保険料が安い保険会社と契約できるかもしれません。

保険料が安い保険会社を探すには一括見積もりサービスが便利です。一度の情報の入力で複数社から火災保険の見積もりを取ることができます。一社一社個別に見積もりを依頼する手間が省けます。利用は無料なので、ぜひ気軽に利用してみてください。

まとめ

相次ぐ自然災害で長期間の収支予測をすることが難しくなっていることから、保険料改定を反映させやすいように保険期間を現行の最長10年から最長5年へと変更することが検討されています。実際に5年に変更された場合、改定の影響を受けやすくなる以外にも、長期契約による割引率が5年契約の方が低くなるので保険料の総支払額が増えることが考えられます。長期契約をする以外にも保険料を安くする方法はありますので、紹介した方法を参考に保険料を安くできないか試してみてください。

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