火災保険の基礎知識

火災保険はいくらかけるのがいいの?

投稿日:2019年12月13日 更新日:

住宅を購入したら火災保険に入るのが大切です。火災保険に入ってないと火災や自然災害で住宅に損害が発生したときに自己負担で修理したり、新しく購入したりする必要があります。火災保険に入るうえで決める必要があるものの一つに保険金額(支払われる保険金の上限額)があります。一体いくらにすればよいのでしょうか。

火災保険の対象は?

保険金額をいくらにするかの前に、火災保険の対象となるのは何かを知っておく必要があります。何が対象となるのか分からなければ保険金額をいくらにすればよいのかも分かりません。

火災保険の対象は「建物」と「家財」に分かれています。持家の場合は建物のみ、家財のみ、建物と家財の両方のいずれかで契約し、賃貸の場合は家財のみを契約します。建物と家財のそれぞれについてどのようなものが対象となるか説明します。

建物に含まれるものは?

火災保険で建物を対象とする場合、建物本体はもちろんのこと、その建物と同じ敷地内にある門や塀、物置や車庫などの建物付属物も補償の対象に含まれます。ただし、申込書等で門・塀・垣、物置・車庫等を除く旨を記載していない場合に限ります。また、門や塀など以外にもエアコンや浴槽、調理台などの建物に取り付けてあるものや建物に固定してあるテレビアンテナも建物の対象となります。建物の保険金額を決める際にはこうしたものが対象に含まれることを意識して決める必要があります。

門
火災保険で門や塀、物置などは補償される?

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家財に含まれるものは?

家財の対象となるのは基本的に電化製品、家具、衣類、食器などの生活に欠かせない「動かすことができるもの」です。引っ越しの時に持ち運んでくるものをイメージするとよいと思います。

注意が必要なのは1個(1組)の価額が30万円を超える貴金属、宝石、書画、骨董等です。これらのものは「明記物件」とも呼ばれ、契約時に申告して保険証券へ明記していなければ保険の対象となりません。申告をしていなかった場合の扱いは保険会社によって異なります。申告していない場合は最大で30万円までしか補償されない、申告しなくても補償対象となるものの合計で500万円までなど対応が分かれています。明記物件に対する補償は保険会社によって対応が分かれる部分なので、契約する保険会社にどのような扱いになるのかよく確認する必要があります。

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建物の保険金額はいくらにすればいい?

建物の保険金額は建物評価額と同じになるように設定します。評価額より低くても高くても不利益があります。

保険金額が建物評価額よりも小さい場合、保険金額が支払われる保険金の上限となるので、火災や自然災害で建物が全損してしまっても受け取れる保険金は同等の建物を建て直したり再購入したりするのには足りない金額となります。

逆に保険金額が建物評価額よりも大きい場合、火災保険などの損害保険は実損額までの保険金の支払で「焼け太り」できないようになっているため、建て直しなどには十分な保険金は受け取れますが、それ以上には受け取れません。超過している分の保険料は無駄になってしまいます。

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新価と時価

建物評価額には「新価」と「時価」の2通りの考え方があります。新価は再調達価額とも呼ばれ、同等のものを新たに建築または購入するのに必要な金額です。時価は新価から経過年数による価値の減少や使用による消耗分を差し引いた金額です。時価での契約の場合、例えば火災で全焼してしまっても価値の減少分を反映した金額でしか補償を受けられません。

現在新しく契約する場合は基本的に新価での契約となりますが、1998年以前に契約した火災保険の場合は時価での契約が一般的でした。昔に入ったまま変えてないという場合は時価契約になっていないか確認した方がよいでしょう。

家財の保険金額はいくらがいい?

家財の保険金額は、一般的には持っている家財を全て買い直すのに必要な金額で設定するのがおすすめされています。火事で全焼するなどして家財を全て失ってしまった場合に買い直すことができるように設定するのです。なお、それより大きな金額で設定していても実際の被害額までしか保険金が支払われないので保険料の無駄払いとなります。

しかし、家財を全て買い直すのにいくら必要なのか把握している方は少ないと思います。各保険会社では家族構成や専有面積をもとにした簡易的な保険金額の目安表を用意しています。以下でその一例を紹介します。

簡易評価表

家族構成をもとにした簡易評価表の一例

家族構成2名
大人のみ
3名
大人2名
子供1名
4名
大人2名
子供2名
5名
大人2名
子供3名
独身世帯
世帯主の年齢25歳前後490万円580万円670万円760万円300万円
30歳前後700万円790万円880万円970万円
35歳前後920万円1,000万円1,090万円1,180万円
40歳前後1,130万円1,220万円1,310万円1,390万円
45歳前後1,340万円1,430万円1,520万円1,610万円
50歳前後
(含以上)
1,550万円1,640万円1,730万円1,820万円

専有面積をもとにした簡易評価表の一例

専有面積33㎡未満33㎡~66㎡未満66㎡~99㎡未満99㎡~132㎡未満132㎡以上
保険金額450万円880万円1,050万円1,490万円1,980万円

※簡易評価表には明記物件の額は含まれていません。
※上表は家財簡易評価表の一例です。保険会社によって評価額が異なる場合があります。

簡易評価表はあくまでも必要とされる金額の目安です。明らかに多すぎると感じる場合や少なすぎると感じる場合は実態に合わせて保険金額を決めるようにしましょう。

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まとめ

火災保険の対象は建物と家財に分かれています。建物の保険金額については建物評価額と同じ金額となるように設定し、家財については持っている家財を全て買い直すのに必要な金額を設定するのが一般的です。家財について、買い直すのにいくらかかるのか分からないという場合は保険会社が用意する簡易評価表を参考にするとよいでしょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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