ゴルフ上でのトラブルを守る保険はゴルファー保険が主流だと考える方もいるかもしれませんが、実は火災保険が役立つ場面もあるのです。クラブやウェアは高額なものも多く、万が一壊れたときなどに保険が使えると助かりますよね。この記事ではゴルフ中に役立つ火災保険の補償事例や請求方法などについて解説していきます。
火災保険はゴルフのトラブルも補償
火災保険はその名前から「火事の補償しかないのではないか?」と勘違いされることがあるのですが、火事以外の自然災害(地震の場合は地震保険の対象となる)から生活のあらゆるトラブルまで幅広く守ってくれる保険です。よって、ゴルフに関するトラブルも補償対象となることがあります。
例えばこんなとき
●個人賠償責任保険
→予測できない事故で賠償責任が生じた場合
・飲み物をこぼし友人の靴を汚してしまった
・練習場のマシンにぶつかり壊してしまった
・友人にボールが当たりケガをさせた など
●携行品損害特約(持ち出し家財補償特約)
→自宅外の事故によりトラブルが生じた場合
・ラウンド中にクラブが破損してしまった
・ゴルフバッグの置き引きにあってしまった
・転んでしまいウェアが破けてしまった など
●火災保険の補償
→火災や自然災害による事故が起こった場合
・暴風によりクラブが倒れ折れてしまった
・自宅の火事でゴルフセットが燃えてしまった
・子供がクラブを振り回して家具を破壊した
・自宅でゴルフセットの盗難に遭った など
上記はあくまで一例です。詳細の補償範囲や条件は各保険会社によって異なるので、契約中の保険会社に確認をしましょう。
ゴルファー保険と併用できる?
併用は不可‥見直しをおすすめ!
ゴルフを頻繁にやる方は、ゴルファー保険に加入している方もいるかもしれません。しかし、同じ被害に対して火災保険とゴルファー保険を併用して請求することはできません。たとえば1億円の損害賠償責任を負った場合、両方の保険に1億円ずつ請求することはできず、合計して1億円までしか保険金は支払われません。
重複して加入しても保険料を無駄にしてしまう可能性があるため、両方加入している場合は一度それぞれの保険の見直しをすることをおすすめします。
それぞれの補償範囲を把握して選択しよう
火災保険とゴルファー保険にはそれぞれの特徴があるので、理解したうえで選択しましょう。ゴルファー保険にあるホールインワンに限ってはゴルフ独特のものです。
●贈呈記念品
●祝賀会
●記念植樹(ゴルフ場)
●同伴キャディに対する祝儀
多くの保険で上限がありますが、これらにかかる費用の実費が保険でカバーされます。
ゴルフ以外のトラブルも補償できる火災保険
ゴルフ保険の場合は対象がゴルフ場やゴルフ練習場でのトラブルと狭い範囲ですが、火災保険であればそれ以外のケースでも広範囲に補償してくれます。よほど頻繁にゴルフをしない限りは、火災保険の特約の方が役に立つ頻度は高いかもしれません。ただ火災保険の特約の適用条件や保険料などは保険会社によって様々なので、十分に比較をして決めることをおすすめします。
効率よく保険会社を探すには一括見積もりサービスが便利です。一度の情報の入力で複数社から火災保険の見積もりを取ることができます。一社一社個別に見積もりを依頼する手間が省けます。利用は無料なので、ぜひ気軽に利用してみてください。
どれくらい補償してもらえるの?
火災保険の補償は、必ずしも損害金を100%支払ってもらえるわけではありません。火災保険を契約する時に「自己負担額」を設定するため、それ以外の金額を補償してもらいます。この自己負担額は「免責金額」とも呼ばれています。一般的に、この自己負担額を高く設定するほど保険料が下がります。
30万以上のモノは明記が必要
1個または1組が30万円を超える貴金属や宝石、美術品等は火災保険を契約する際に原則として火災保険契約時にしっかりと明記しておかないと補償の対象にはならないので注意が必要です。ここで注意しなければならないのが、明記は30万以上のすべての物品を対象とするのではなく、その年代の世界情勢や価値観、美しいとされる物によって価値が変化するものを対象とします。
普段使いするようなゴルフ用品は基本的に30万円を超えていても明記なしで補償を受けられますが、美術的として価値が認められるようなオーダーアイテムやオーダーウェアなどの場合は事前に明記しないと補償を受けられない可能性があるので注意しましょう。明記物件に関する詳細は以下の記事を参考にしてください。 続きを見る火災保険の明記物件とは?補償を受けるために要注意!
新品の価値の補償金額が下りる?
購入時の価値と同等の金額で補償が下りるとありがたいですよね。火災保険の保険価額は、「時価」と「新価」の2つの求め方があります。
新価 | 同じ物を新たに購入するために必要な金額(再調達価格) |
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時価 | 新価から経年劣化と使用による価値の消耗分を差し引いた金額(現在価値) |
現在の火災保険は「新価」で契約することが主流となっています。しかし、明記物件に限っては「時価」で算出されるケースがほとんどです。理由は上述した通り、明記物件はその年代の世界情勢や価値観、美しいとされる物によって価値が変化するものを対象としているためです。自身が加入している保険会社は新価と時価どちらなのかを事前に把握しておくと安心です。
保険の請求方法は?
請求する流れ
step
1保険会社に連絡
まず、契約する保険会社にゴルフ中にトラブルが起こったことを連絡してください。契約者氏名、保険証券番号、事故内容、被害状況などを伝えることとなります。
step
2保険会社から必要書類等が送られてくる
保険会社に連絡すると、保険金の請求に必要な書類や案内が送られてきます。内容をしっかりと確認するようにしましょう。
step
3保険会社に必要書類の提出
保険会社からの案内に従って必要な書類を用意して保険会社に書類を提出しましょう。保険会社指定の保険金請求書、修理費用の見積書、被害の状況がわかる写真などが必要となります。
step
4保険会社による鑑定人の調査
鑑定人が被害状況の確認・調査を行います。調査結果と契約者からの申請書類などをもとに保険金の支払対象か審査を行い、支払われる保険金の金額が確定します。
step
5保険金の入金
保険金の金額が確定したら、契約者指定の口座に保険金が支払われます。
屋外で起こったトラブルなどは、帰宅する前に現地での損害の写真を撮っておくことを忘れないようにしましょう。
まとめ
今回はゴルフ中に役立つ火災保険の補償事例や請求方法などについて解説しました。ゴルファー保険と併用して加入している方や、ゴルフに備える保険にまだ加入していない方は、比較してどちらかを選定した方がよいかもしれません。火災保険の特約は、ゴルフ以外のトラブルも幅広く補償してくれるのでおすすめです。今の特約の条件が曖昧な方や、新たに加入予定の方は一括見積もりサービスを利用して効率よく補償内容や保険料を比較してみることをおすすめします。