火災保険の基礎知識

住宅金融公庫の特約火災保険が満期を迎えたらどうするのがいい?

投稿日:2021年1月28日 更新日:

30年ほど前は住宅ローンを借りるのに住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)の融資を受けることが多く、そうした方は火災保険として特約火災保険を契約していることも多いです。特約火災保険が続々と満期を迎えていますが、満期後の契約はどうすればよいのでしょうか?

特約火災保険は継続できない

特約火災保険は満期を迎えた後に更新して加入するということはできません。満期後に火災保険の補償を受けるためには一般に売られている火災保険を契約することが必要です。新しく火災保険をどこの保険会社で契約するかは自由で、特約火災保険の幹事保険会社(損保ジャパン)や他の引受保険会社で契約しなければならないということはありません。

満期後は火災保険を契約しないという選択肢を取ることもできますが、基本的にこの選択肢はおすすめしません。自分がどれだけ気を付けていても放火や隣家からのもらい火で火事になってしまう可能性はありますし、自然災害は自力で完全に防ぐことは不可能です。万が一のことがあった場合に家族の生活を守るために、満期後も何らかの火災保険は契約した方がよいでしょう。

火災保険契約時の5つのポイント

特約火災保険の満期後に別の火災保険を契約するときのポイントを紹介します。

1.補償の空白期間が生まれないようにする

補償の空白期間

新しく契約する火災保険の補償開始日は現在の特約火災保険の満期日に合わせて補償の空白期間が生まれないようにしましょう。いつ火災や自然災害の被害に遭うかは分かりません。補償の空白期間に被害に遭ってしまったら保険金を受け取れず、すべて自己負担で修復することになります。

2.時価額ではなく新価額(再調達価額)で契約する

火災保険の保険価額には、新価と時価という2つの考え方があります。新価は同等のものを新たに建築あるいは購入するのに必要な金額で、時価は新価から経過年数による価値の減少と使用による消耗分を除いた金額です。
時価で契約している場合、価値の減少分が差し引かれているので建て直しや再購入に十分な補償を受けられない可能性があります。

ワンポイント

現在の火災保険は新価での契約が主流ですが、念のため時価ではなく新価での契約になっているか確認するようにしましょう。

3.保険期間は最長で5年間

現在の火災保険の保険期間は最長で5年間です。以前ほどの長期契約による割引は受けられないので注意しましょう。新たに契約した火災保険の満期を迎えたら、その保険会社で継続して更新するか再び別の保険会社に乗り換えるかすることになります。

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4.家財保険も見直す

特約火災保険は家財の補償はないので、別途家財の補償を契約しているか何も補償をつけていないかのどちらかの状態だと思います。別に家財保険を契約している場合は建物の契約とまとめる、保険金額が適切なのか確認するといったことを行い、何も補償をつけていない場合は本当に家財の補償は必要ないのか改めて検討するようにしましょう。

5.一括見積もりを利用する

新しい火災保険を探す際には、火災保険の一括見積もりサービスを利用しましょう。一度に複数の保険会社から火災保険の見積もりを取得することができます。特約火災保険と比べると、基本的に一般の火災保険を新たに契約すると保険料は高くなるので、家計の負担を減らすためには複数の保険会社を比較することが大切です。一括見積もりサービスを利用すれば、一社一社個別に見積もらなくても簡単に一番安い火災保険を探すことができます。

地震保険も検討しよう

火災保険だけでは地震・噴火・津波による被害の補償を受けることはできません。これらの補償を受けるためには契約する火災保険に地震保険も付帯する必要があります。現在、特約地震保険を契約しているという人も特約地震保険は契約していないという人も新たに契約する火災保険に地震保険を付帯することを検討してみましょう。

地震保険を契約している場合、地震等による被害を受けたときには、全損時は地震保険金額の全額、大半損時は地震保険金額の60%、小半損時は地震保険金額の30%、一部損時は地震保険金額の5%の補償を受けることができます。また、地震保険金額は火災保険の保険金額の30%~50%の間で設定することになっています。

地震保険は政府と保険会社が共同して運営する保険であり、どこの保険会社で契約しても補償内容や保険料は同じです。地震保険を契約するという場合でも火災保険の補償内容や保険料を優先して契約する保険会社を検討するようにしましょう。

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まとめ

特約火災保険が満期を迎えた場合、特約火災保険を更新するということはできず、引き続き火災保険の補償を受けるためには一般に売られている火災保険を契約する必要があります。補償の空白期間を作らないように契約するようにしましょう。新たに契約する火災保険はどこの保険会社のものでもよく、また、基本的に特約火災保険よりも保険料は上がってしまうので、一括見積もりサービスを利用して複数の保険会社を比較するのがよいでしょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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