火災保険の基礎知識

意外と身近!家庭に潜む自然発火の原因と対策

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何も熱を加えていないのに急に発火してしまう現象を「自然発火」と呼びます。自然発火が起こる原因はさまざまですが、普段の日常生活で使用してるものや何気ない行動で自然発火を引き起こす可能性もあり、意外と身近にある事故なのです。この記事では、自然発火の原因や対策と備えについて記述していきます。

家庭に潜む自然発火

「自然発火」とは

自然発火は、物質が空気中において比較的低い温度から発熱し、その熱が長時間蓄積されることによって発火点に至ることで、自然に発火する現象のことです。家庭における自然発火の被害は、例年起こっています。

「乾燥」は大敵

自然発火と空気の乾燥は大きく関係しています。空気が乾燥すると空気中の水分量と同様、建物や家具などに蓄えられる水分量も少なくなります。水分を多く含むものよりも乾燥しているものの方が燃えやすいため、乾燥する季節は自然発火を引き起こしやすくなるのです。

以下の表をみて分かる通り、特に秋冬は空気が乾燥しやすいことから出火件数も増加傾向にあります。秋冬は特に自然発火に注意しましょう。

参考:東京消防庁令和3年における火災の状況

注意!こんなときに自然発火する恐れが

ケース1.天ぷら油から自然発火

いくつかの植物油は乾燥する過程で空気中の酸素と結合し酸化反応を起こし、酸化熱が発生します。それが蓄積されていくと高温状態となり自然発火するのです。例えばクッキングペーパーや布巾に天ぷら油を染み込ませてごみ袋を密閉したり、大量の揚げ物を重ねたまま放置していると、酸化熱が発生し自然発火する恐れがあります。

ケース2.コンセントの自然発火

コンセントを差し込んだまま長時間放置していると、結露の水滴がたまり、その水分が導電材となってショートしてできた熱が発火することがあります。プラグにホコリが溜まるとホコリが空気中の水蒸気を蓄え、さらに自然発火の危険度は上がります。

ケース3.アロマオイルの自然発火

アロマオイルが付着した衣類やタオル等を洗濯し乾燥機にかけると、乾燥機の熱風でアロマオイルが酸化し自然発火する危険性があります。また乾燥後の衣類を一箇所に固めていることも熱がこもり発熱を促進させる原因になります。

ケース4.ライターの自然発火

使い捨てライターは、周囲の温度の上昇により破裂して自然発火することがあります。40~50℃位から危ないと言われており、直射日光が当たる窓際や車内などは注意が必要です。ライターが破裂し液化ガスが噴出した際に、発火石と発火ヤスリが接触して火花が飛び、自然発火に発展してしまうことがあります。

自然発火を防ぐには

油は冷ましてから捨てる

油の正しい捨て方として、キッチンペーパーや新聞紙等に油をしみ込ませて牛乳パックやポリ袋に入れて捨てる方法があります。ただ温度が高いままの油をそのまましみ込ませて捨てると自然発火のリスクが高くなるため、十分に冷ましてから処分し、必ず水をしみ込ませるようにしましょう。

オイルが付着した布は乾燥機にかけない

アロマオイルなどの美容系オイルが衣類やタイルに付着した場合、そのまま乾燥機にかけてしまうと自然発火のリスクを伴うため、乾燥機ではなく自然乾燥を行いましょう。そもそもオイル自体は一度の洗濯で汚れが落ちづらいため、お湯で手洗いをすることが最も最善であるかもしれません。

引火するものを放置しない

ライターやマッチ、キャンドルなど引火しやすいものは放置しないようにしましょう。また置く場所も、窓際やベランダ、コンロの近くや車の中などは熱を帯びやすい場所は避けるようにした方が安心です。自分が思っている以上に直射日光があたる場所や車内の温度などは上がりやすくなっています。

万が一のときの対応は?

第一に消火活動

出火から3分以内が消火できる限度と言われているので、スピードが肝心です。火花や焦げ付き程度であればすぐに水をかけ完全に消火しましょう。炎となり燃えてしまっている場合は、すぐに消火できず火が広がってしまう恐れがあるため迅速に119番をしましょう。
小さな炎であれば、消火器を使用したり座布団で火を叩いたり、塗れた毛布で火を覆うなどをして自分でできる消火活動を行いましょう。炎が広がり手に負えない場合は迷わず逃げましょう。

逃げる際は扉などを閉め、火に酸素が触れないようにすることも重要です。

軽被害であっても火災保険の申請を

予測できない自然発火により、焦げ付きの被害や家電の破損などが発生した場合、火災保険で修理費用を補償してもらえるかもしれません。火災保険は大規模な火事の補償だけでなく、ボヤなどの小規模な被害でも補償を受けられます。賃貸物件であっても持ち家であっても基本的には火災保険に加入しているはずなので、一度保険会社に確認してみることをおすすめします。

火災保険の請求方法

step
1
保険会社に連絡

まず、契約する保険会社に損害を受けたことを連絡してください。契約者氏名、保険証券番号、事故内容、被害状況などを伝えることとなります。

step
2
保険会社から必要書類等が送られてくる

保険会社に連絡すると、保険金の請求に必要な書類や案内が送られてきます。内容をしっかりと確認するようにしましょう。

step
3
保険会社に必要書類の提出

保険会社からの案内に従って必要な書類を用意して保険会社に書類を提出しましょう。保険会社指定の保険金請求書、修理費用の見積書、被害の状況がわかる写真などが必要となります。

step
4
保険会社による鑑定人の調査

鑑定人が被害状況の確認・調査を行います。調査結果と契約者からの申請書類などをもとに保険金の支払対象か審査を行い、支払われる保険金の金額が確定します。

step
5
保険金の入金

保険金の金額が確定したら、契約者指定の口座に保険金が支払われます。

今の家庭環境に合った補償を

火災保険は、補償内容や保険料、サービスの改正が都度行われています。また火災保険は、家族構成や生活スタイルによって補償内容のニーズも変わるものです。家族が増えると室内設備も増えるので損傷リスクが上がったり、住居設備によって修理費も変わってきます。今の火災保険の内容が本当に今の自分の生活や家族構成にとってベストな内容であるのかを、一度しっかりと見直してみることをオススメします。
また見直すだけでなく、各保険会社を比較検討してみることでより自分や家族にとってベストな火災保険に切り替えることもできるかもしれません。

効率よく保険会社を探すには一括見積もりサービスが便利です。一度の情報の入力で複数社から火災保険の見積もりを取ることができます。一社一社個別に見積もりを依頼する手間が省けます。利用は無料なので、ぜひ気軽に利用してみてください。

まとめ

今回は、自然発火の原因や対策と備えについて解説しました。日常生活に潜んでいる自然発火の被害ですが、日々のちょっとした意識でリスクを減らすことができます。万が一発火してしまった際はすぐに消火活動を行い、火事に発展する恐れがある場合は迅速に消防車を呼びましょう。また自然発火によりモノが破損・汚損してしまった場合は、加入している火災保険が役立つかもしれません。

火災保険は同じ条件であっても保険会社によって保険料が異なります。各社の保険会社の確認や、保険料が安い保険会社を探すには一括見積もりサービスが便利です。一度の情報の入力で複数社から火災保険の見積もりを取ることができるのでぜひ活用してみてください。

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「保険(Insurance)」とインターネット「ウェブ(Web)」の融合から、サイト名『インズウェブ(InsWeb)』が誕生しました。自動車保険の見積もりを中心として2000年からサービスを提供しています。現在の運営会社はSBIホールディングス株式会社となり、公正かつ中立的な立場で自動車保険のみならず火災保険に関する様々なお役立ち情報も提供しています。

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