火災保険の基礎知識

パソコンを落とした!火災保険の補償対象になる?

投稿日:2020年12月24日 更新日:

子供に物を投げつけられてパソコンが壊れてしまった、落雷による過電流でパソコンが壊れてしまったというように、パソコンが壊れてしまう、誤って壊してしまうこともあり得ます。こうした場合、火災保険で修理費用や再購入費用を補償してもらえるのでしょうか。

原因や契約内容により補償される

パソコンの破損が火災保険の補償対象となるには、以下2点の条件を満たしていることがポイントです。

  1. 「家財」を補償対象としている。
  2. 破損した事故の原因が、火災保険契約の補償範囲に該当している。

つまり、例えば「家財」を補償対象としていても、パソコンの破損原因が補償範囲外であった場合は、パソコンの修理は補償されません。ポイントとなる2つの条件について確認してみましょう。

パソコンは家財に含まれる?!

パソコンは火災保険の「家財」に該当します。
そのため、パソコンの破損を火災保険でカバーするには、「家財」を補償対象とした火災保険契約である必要があります。火災保険でいう家財とは、保険証券記載の建物に収容されている、日常生活で使用される動産を指します。

日常生活用動産であっても、全ての家財が火災保険の対象になるわけでなく、家財として対象になるものとそうでないものがあります。
パソコンは次の生活用動産における‟電気機器類”に該当する為、家財を補償対象とすることでパソコンの破損が補償されます。

家財の対象となるもの・食器類  食器、調理具など
・電気機器類 冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、オーブン、録画再生機器、オーディオ機器、パソコン、テレビ、洗濯機、掃除機、冷蔵暖房機器など
・家具類  ソファー、ベッド、タンスなど
・身の回り品その他 アクセサリー、カメラ、時計、靴、カバンなど
・寝具・衣類  ふとん、スーツ、着物など
家財の対象とならないもの・自動車
・通貨等、有価証券、預貯金証書、印紙、乗車券など
・商品・製品など
・業務用の什器・備品
テープ・カード、ディスク、ドラム等のコンピュータ用の記録媒体に記録されているプログラム、データなど

上記より、パソコンは電気機器類に該当することから本体の修理費用は補償されますが、プログラムやデータまで被害が及んでしまった場合は、それら無媒体の復旧は補償されません。

落雷や水漏れによってパソコンが破損した場合は補償される?!

火災保険が補償される事故は主に以下6つの区分に分けられています。パソコンが破損した原因が、以下のいずれかの事故区分に該当している場合に、補償されることになります。任意付帯としている補償内容もありますので、更新などの際には見直しておきましょう。
※保険会社によって区分は異なります。

事故区分パソコンが補償対象となる事故例
①火災、落雷、破裂、爆発「火災」
・火災により、自宅建物・家財が全焼。
・燐家からの出火によりパソコンなど他も家財にも被害があった。
「落雷」
・落雷により、テレビ・パソコン・炊飯器など家電製品が破損した。
・落雷の過電流によりパソコンが破損した。
②風災、雹災、雪災「風災」
・台風に伴い、窓ガラスが破損しそれにともない、室内のパソコンを含めた家電が損傷した。
・台風で屋根が抜けて、そこからパソコンなど家財が破損した。
③水災「水災」
・大雨による床上浸水により1階のパソコン含めた家財が破損した。
・洪水により自宅が水没しパソコンなどの家財は被害を受けた。
④物体の落下・飛来・衝突、 水漏れ、騒擾・集団行動等に伴う暴力行為「水濡れ」
・エアコンの排水管からの漏水により下にあったパソコンが破損した。
・2階のトイレの詰まりによって漏水し、パソコンが破損した。
⑤盗難による盗取・損傷・汚損「盗難」
・強盗被害にあい、パソコンが盗まれた。
・旅行中に空き巣被害にあい、パソコンが盗まれた。
⑥不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)「不測かつ突発的な事故」
・子どもがパソコンのコードを引っ張り、パソコンが落下し破損した。
・掃除をしていた際に、誤ってパソコンを落下させてしまった。

上記③~⑥の補償は任意付帯としていることが多い補償内容です。

例えば、お子さんのいたずらによってパソコンが落下し破損した場合は、⑥の補償が付帯されている必要があります。加入時や見直し時には備えておきたい補償内容をチェックしておきましょう。

対象外となるもの

パソコンの破損において家財や対象の事故区分に該当しても、補償対象外となるケースを3つ紹介します。

データやプログラム内の無媒体

上記でも少し触れましたが、パソコンの中に記録されている消えてしまったプログラムやデータは補償対象外となります。火災保険で補償対象となるのはパソコン自体の修理費用や再購入費用です。重要なデータについてはバックアップを取るようにしておきましょう。

ノートパソコンやタブレット端末

ラップトップまたはノート型パソコン、iPadなどのタブレット端末などの携帯式電子機器が家財の補償対象になるかどうかは、保険会社によって異なります。大手の保険会社でも対象となる火災保険と、そうでない火災保険がありますので、代理店や保険の担当者に事前に確認しておくと良いでしょう。

また、最近はスマホをパソコン以上に使用している人も多いと思いますが、スマホは火災保険では補償対象外となっています。スマホやタブレットについては、少額短期保険会社からスマホ・タブレット・他ウェアラブル端末に対する保険が販売されているので、補償が欲しい場合は携帯キャリアなどの補償を含めて検討してみるとよいでしょう。

免責金額以下

火災保険が適用になった場合支払われる火災保険金額は、損害額-自己負担額となります。

例えば、免責金額を5万円と設定した契約内容で、パソコンの修理費用が25万円であった場合、25万円ー5万円となり、支払われる保険金額は20万円となります。
つまり、パソコンの修理費用が免責金額以下である場合は、修理金額全額を自己負担することとなってしまいます。

自己負担金額については、0円、5千円、3万円、5万円、10万円、20万円から選択できる火災保険であったり、0円、1万円、3万円、5万円、10万円から選べたりと保険会社ごとに異なります。どのプランの免責金額を設定したかによって保険料も変わってきますので、出来るだけ沢山の火災保険に目を通して比較すると良いでしょう。

まとめ

パソコンが壊れてしまったという場合、火災保険の補償対象となる可能性があります。補償されるか否かは壊れた原因と火災保険の契約内容によりますので、詳細については契約している保険会社にご確認ください。なお、経年劣化による故障や故意による故障は火災保険の補償対象外なのでご注意ください。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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「保険(Insurance)」とインターネット「ウェブ(Web)」の融合から、サイト名『インズウェブ(InsWeb)』が誕生しました。自動車保険の見積もりを中心として2000年からサービスを提供しています。現在の運営会社はSBIホールディングス株式会社となり、公正かつ中立的な立場で自動車保険のみならず火災保険に関する様々なお役立ち情報も提供しています。

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