地震保険の基礎知識

地震保険の加入率はどれくらい?

投稿日:2019年3月8日 更新日:

火災保険の契約時に悩む要素の一つが地震保険にも加入するか否かです。大きな地震が相次いで発生していることから地震保険のニーズが高まっていますが、追加で保険料がかかります。実際のところ、どれくらいの世帯で地震保険に加入しているのでしょうか?

地震保険の世帯加入率は35%

損害保険料率算出機構統計集2022年度版によると、2022年における地震保険の世帯加入率は35.0%です。2021年の世帯加入率は34.6%だったのでわずかながら上昇しています。

この世帯加入率の数字は、当該年末における地震保険保有契約件数を翌年1月1日時点の住民基本台帳に基づく世帯数で除した数値です。各種共済は含まれていないことにご注意ください。

都道府県別は?

都道府県別にみると、2022年の地震保険世帯加入率が最も高いのが宮城県で53.6%、逆に最も低いのが沖縄県で17.9%です。地震保険の世帯加入率は東日本大震災前は愛知県が最も高かったのですが、それ以後は宮城県が愛知県を抜いて1位となっています。

地震保険都道府県別世帯加入率(2022年)

都道府県世帯加入率(%)都道府県世帯加入率(%)
北海道29.4滋 賀35.7
青 森24.6京 都37.2
岩 手27.4大 阪38.4
宮 城53.6兵 庫34.3
秋 田25.6奈 良35.0
山 形26.3和歌山33.3
福 島35.9鳥 取31.5
茨 城32.1島 根21.8
栃 木33.5岡 山30.3
群 馬27.6広 島34.6
埼 玉33.9山 口30.1
千 葉36.0徳 島32.4
東 京37.5香 川36.4
神奈川37.4愛 媛29.9
新 潟26.7高 知28.5
富 山27.0福 岡39.1
石 川30.2佐 賀29.7
福 井35.0長 崎20.9
山 梨36.5熊 本44.2
長 野28.1大 分29.9
岐 阜41.0宮 崎29.4
静 岡32.9鹿児島30.6
愛 知44.7沖 縄17.9
三 重33.0合 計35.0

出典:損害保険料率算出機構統計集_2022年度版地震保険統計

地震保険の世帯加入率は阪神淡路大震災後(1994年度末の世帯加入率:9.0%)から上昇の一途をたどっていますが、2022年においても世帯加入率は35.0%です。この数値について、肌感覚より少ないと感じる方は次に紹介する付帯率をみると納得するかもしれません。

地震保険の付帯率は約70%

世帯加入率の他に地震保険の付帯率も参考になると思います。地震保険は火災保険とセットで契約する仕組みになっています。付帯率は「当該年度に契約された火災保険(住宅物件)契約件数のうち、地震保険を付帯している件数の割合」を計算したものです。なお、世帯加入率と同様、各種共済の数字は含まれていません。

2022年度の地震保険の付帯率は69.4%でした。前年度は69.0%なのでわずかに上昇しています。
古くからある家も含んだデータでなく、最近火災保険を契約した人が地震保険もセットで契約しているかを見たいときは、こちらの数値の方が適しています。

都道府県別は?

都道府県別にみると、2022年度に地震保険付帯率が高いのは、高い順に宮城県(89.3%)、高知県(87.5%)、熊本県(85.9%)、宮崎県(84.3%)、鹿児島県(84.1%)です。逆に、低いのは、低い順に長崎県(54.8%)、沖縄県(57.6%)、東京都(61.9%)、北海道(62.7%)、佐賀県(63.2%)です。最も低い都道府県でも50%以上付帯されています。

地震保険都道府県別付帯率(2022年度)

都道府県付帯率(%)都道府県付帯率(%)
北海道62.7滋 賀69.2
青 森71.3京 都67.3
岩 手75.5大 阪70.3
宮 城89.3兵 庫69.4
秋 田75.1奈 良74.1
山 形69.6和歌山71.9
福 島80.7鳥 取77.7
茨 城66.3島 根68.6
栃 木73.3岡 山68.4
群 馬66.3広 島75.8
埼 玉65.5山 口69.4
千 葉64.8徳 島76.6
東 京61.9香 川76.1
神奈川63.5愛 媛76.0
新 潟73.0高 知87.5
富 山63.5福 岡76.6
石 川64.7佐 賀63.2
福 井70.8長 崎54.8
山 梨74.2熊 本85.9
長 野68.7大 分75.1
岐 阜79.3宮 崎84.3
静 岡68.3鹿児島84.1
愛 知76.6沖 縄57.6
三 重74.6合 計69.4

出典:損害保険料率算出機構統計集_2022年度版地震保険統計

共済も含めた加入率は?

損害保険料率算出機構の統計は各種共済の数値が含まれていません。共済も含んだ加入率も知りたいところですが、実のところ正確な統計調査が存在していません。

一つ参考になるデータとしては、内閣府が2015年度末においての持家世帯の地震補償ありの保険・共済の加入率(建物のみ)を試算しています。その試算によると、地震補償ありの保険の加入率は35%、地震補償ありの共済の加入率は22%、重複を考慮した地震補償ありの保険・共済の加入率は49%です。

保険のみと比べて上昇はしましたが、それでも半数の持家世帯は地震補償ありの保険・共済に加入していないこととなります。

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まとめ

地震保険の世帯加入率は35.0%(2022年)、付帯率は69.4%(2022年度)です。将来大きな地震が起こるとされている地域や直近で大きな地震が起こった地域で地震保険の世帯加入率や付帯率が高くなっています。地震が原因の損害は火災保険では補償されません。地震による損害に備えたいのならば地震保険の加入を検討しましょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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