旅行にトラブルは付き物ですが、何かを弁償するような事象が旅先で起こってしまうとせっかくの楽しい旅行が台無しですよね。万が一のトラブルが起きた時には、火災保険に付帯できる個人賠償責任保険が役立つかもしれません。この記事では、旅先で個人賠償責任保険が役立つ場面や請求方法、注意点まで解説していきます。
目次
個人賠償責任保険とは
個人賠償責任保険は日常生活において、モノや人に対して損害賠償責任を負った場合に備える保険です。個人賠償責任保険に加入していれば予測不可能な損害賠償をカバーできるので安心です。火災保険で特約として加入するほかにも、自動車保険や傷害保険でも特約として加入できたり、クレジットカードに付帯していたりします。 他の保険と一緒に加入したりカードに付帯していた場合、それらを解約すると個人賠償責任保険も一緒に解約されてしまいます。
補償の適用範囲は?
個人賠償責任補償は、基本的に誰か1人が契約すれば家族全員補償が受けられるケースがほとんどです。契約の際には「なんの補償が、誰まで対象になるのか」を確認しましょう。一般的な補償範囲は以下のとおりです。
1.被保険者(本人)
2.被保険者の配偶者
3.被保険者またはその配偶者の同居の親族
4.被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
支払う保険料・支払われる保険金は?
支払う保険料は保険会社や補償内容によって大きく異なりますが、プラス年間1,000円程度で特約として付帯できるケースが多くなっています。
支払われる保険金は補償限度額の範囲内で賠償額を補償されますが、補償限度額が無制限の保険はほとんどなく、1億~3億が補償限度額の相場となっています。
ワンポイント
例えば旅先のこんなときに役立つかも
●宿泊先の備品を壊してしまった
ホテル室内のテレビにぶつかって壊してしまった、子供が旅館の障子を破ってしまったなど
●現地でモノを壊してしまった
現地で友人のカメラを落として壊してしまった、子供が商品を落として壊してしまったなど
●第三者に迷惑をかけてしまった
第三者とぶつかりジュースで衣服を汚してしまった、愛犬が噛みついてケガをさせてしまったなど
保険金請求の流れ
step
1宿泊先・お店・第三者に謝罪をする
step
2弁償、もしくは修理の必要性を確認する
step
3その見積書や再購入のために支払った金額の領収書などをもらう
step
4見積書や領収書をもとに保険会社に事故報告の連絡をする
step
5必要書類を保険会社から受け取り、見積書や領収書と一緒に提出する
保険が下りないケース
幅広い日常のトラブルをカバーする個人賠償責任保険ですが、すべての事象をカバーしているわけではありません。どのような場合は補償対象外なのか確認しておきましょう。
補償を受けられない事例
- 故意に事故を起こした場合
- 家族にケガをさせたり、家族のものを壊したりした場合
- 仕事中に事故を起こした場合
- 借りていたものを壊してしまった場合
- 車両(船舶・航空機等を含む)による事故の場合
- 闘争行為(いわゆるケンカ)
- 心神喪失に起因する損害賠償
- 地震・噴火またはこれらによる津波の被害
上で挙げたような事例は補償の対象外となるケースが多いです。補償の対象外となる事例についてもしっかりと把握しておきましょう。
注意点
国内旅行保険とは異なる
国内旅行保険は、旅行中のケガが原因で入院・手術・通院もしくは最悪後遺障害が生じたり死亡した場合に支払われる補償や、航空機欠航時の宿泊費用、自分の携行品に対する補償なども加わってきます。個人賠償責任保険はあくまで自分以外の対人・対物への補償であることに対し、国内旅行保険は自分に対する補償もカバーしてくれます。
海外旅行は対象外のケースも
個人賠償責任保険は、海外における賠償責任は対象外にされていることがあります。国内と海外の両方とも補償対応になっている保険もありますが、示談交渉代行サービスは国内限定となっていたり、国内は無制限で補償される保険でも、海外での事故は上限金額が1億円までなどと制限されてしまうケースもあります。
保険会社によって補償内容が異なる
同じ個人賠償責任保険でも、補償限度額や補償範囲や保険料などが異なります。またどの保険も時代とともに補償内容や保険料が変動するため、定期的な見直しを行いましょう。2022年秋に値上がりを控えている火災保険は今が見直し時なので、見直しと同時に個人賠償責任保険を付帯させることをおすすめします。
火災保険を見直すときは一括見積サービスを活用することで、効率よく保険料や補償内容を比較することができます。
まとめ
さて今回の記事では、旅先で個人賠償責任保険が役立つ場面や請求方法、注意点などを解説しました。個人賠償責任保険は少額の保険料で多額の補償を受けることができ、本人だけでなく家族も守ってくれる強い味方です。火災保険の定期的な見直しと同時に個人賠償責任保険も付帯して、安心して旅行や日常生活を楽しみましょう。