火災保険を契約するのにはいくつか必要な書類があります。事前に準備できるものは準備しておき、契約する段階になってあわてないようにしましょう。また、契約後に保険金を請求する際に必要な書類についても紹介します。
火災保険の見積もりに必要な書類
多くの保険会社では各社公式サイトから保険料の見積もりが可能です。また、一括見積もりサイトを利用することで複数の保険会社から一度に見積もりを取ることができます。
この段階では、正確な情報がわかれば特定の書類が必要ということはありません。見積もりに必要な情報は、建物の所在地、建物の延べ床面積、建築年月、建物の構造です。これらを確認できるものとしては、建築確認申請書、不動産売買契約書、建築住宅性能評価書、仕様書、図面などがあります。また、他社からの乗り換えの場合は保険証券にも記載があります。
火災保険の契約に必要な書類
火災保険の契約に必要な書類は保険会社によって異なる部分があるので、保険会社や代理店の指示に従ってください。以下では一般的に必要となる書類について紹介します。
一戸建てに必要な書類
一戸建てで火災保険に加入する場合に必要な書類について紹介します。一戸建ての場合に必要な書類は建物の構造や延べ床面積を確認できる書類、保険対象の住宅の住所を確認できる書類、建物の建築年月を確認できる書類です。
以下のような書類を用意することとなります。
- 建築確認申請書(第1面~第5面)
- 確認済証
- 検査済証
- 建築住宅性能評価書
- 全部事項証明書
- 物件の仕様書・図面・パンフレットなど
- 金融機関口座の情報・届け出印(口座引き落としの場合)
マンションの場合に必要な書類
マンションの場合でも一戸建てと同様の情報が確認できる書類が必要となります。具体的には以下のような書類を用意することとなります。
- 重要事項説明書
- 全部事項証明書
- 売買契約書
- 金融機関口座の情報・届け出印(口座引き落としの場合)
地震保険にも加入する場合に必要な書類
地震保険にも併せて加入する場合には、割引条件を満たしていることを証明できる書類を用意することで割引を受けることができます。用意できなくても地震保険の加入はできますが、割引の適用を受けることができません。
地震保険の割引は次のいずれか一つを適用することができます。
- 建築年割引(10%)
- 耐震等級割引(10% or 30% or 50%)
- 免震建築物割引(50%)
- 耐震診断割引(10%)
割引条件を満たすか確認できる書類としては主に以下のものがあります。
割引 | 確認書類 |
---|---|
建築年割引 | 建物登記簿謄本、建築確認書 等 |
耐震等級割引 |
|
免震建築物割引 | |
耐震診断割引 |
|
火災保険の保険金請求に必要な書類
火災保険の契約後、火災や自然災害等で保険金の請求が必要になった場合に必要な書類について紹介します。
- 保険金請求書:保険会社指定の書式です。保険会社が指定フォームを用意しています。
- 罹災証明書:罹災の事実確認のために求められる場合があります。
- 事故内容報告書:事故の概略を記入する報告書です。保険会社が指定フォームを用意しています。
- 修理見積書:修理業者より取得してください。修理代総額のみでなく、修理内容や材料の数量・単価等の内訳が必要です。
- 損害明細書:損害を受けた家財等の明細を記入する書類です。保険会社によるフォームがあります。
- 写真:損害が発生した個所、損害の程度がわかる写真が必要です。
また、対象が建物で請求額が高額な場合は建物登記簿謄本、保険金の請求を第三者に委任する場合は委任状のように別途必要になる書類もあります。保険会社や代理店の指示に従ってください。
著者情報
堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。