火災保険は、自動車保険や生命保険のように別の保険会社に乗り換えることができます。過去には10年契約などの長期で契約できたため、中々乗り換えの機会がない方もいるかもしれません。乗り換える時のデメリットや注意点はあるのでしょうか?
目次
乗り換えのデメリット
金融機関やハウスメーカーからすすめられた火災保険に入っていても、その保険に入り続けないといけない訳ではなく他の火災保険に乗り換えることが可能です。乗り換えにあたってのデメリットは主に2つあります。
途中解約すると保険料が高くなる可能性がある
現在、火災保険は最長5年の期間での契約ができますが、以前は最長35年や最長10年などの長期契約が可能でした。近年、自然災害で大きな損害が発生するようになったこともあり、この10年間で改定が5回もおこなわれ火災保険が値上がりしています。改定前に結んだ契約は改定の影響を受けず、満期日を迎えるまで保険料はそのままですが、改定後に契約した場合は値上がりした保険料を支払う必要があります。
満期日より前に途中解約して他の保険会社に乗り換えた場合、今までより保険料が高くなる可能性があります。途中解約する場合は慎重に判断しましょう。
手間がかかる
火災保険を乗り換える場合には、乗り換え先の火災保険の見積もりを取ったり、新たに契約手続きをしたりする必要があります。手続きには登記簿謄本や確認通知書などの書類を用意するなどの手間がかかります。同じ条件で自動的に契約が更新される「自動継続特約」を付帯している場合は、今の保険会社に解約手続きをおこなわなければなりません。このように乗り換えの際には様々な手間がかかることがあるため、余裕を持ったスケジュールで手続きをするようにしましょう。
なお、住宅ローンを組む時に火災保険に質権設定をしている場合、解約や契約に金融機関の同意が必要になるため契約者の独断で乗り換えることはできません。最近では質権設定を行わない金融機関が増えていますが、昔契約した火災保険の場合には注意が必要です。
乗り換えにはメリットもある!
火災保険の乗り換えにはデメリットだけではなく、以下のようなメリットもあります。特に、人にすすめられた内容そのままで加入している場合には、補償内容を見直すことで必要のない補償を外して保険料を抑えることができるかもしれません。
補償内容を見直せる
10年以上などの長期契約をしている場合は、昔加入した時と比べて家族構成が変わる、増改築をした、ハザードマップが更新した等と状況が変わっていることがあるかもしれません。生命保険や自動車保険もライフスタイルが変わると見直しをするように、火災保険も見直しをしてみましょう。加入した時のままになっている場合は不要な補償が付いていたり、逆に昔と比べて自然災害が増えたことにより水災補償等の補償が新たに必要になったりすることもあるかもしれません。
今加入している火災保険でも後から補償内容の追加・削除もできますが、内容によっては保険始期日と同日でなければ変更できないこともあるので注意が必要です。また、同じ名前の特約や補償でも、保険会社によって内容に差があることも。保険会社を乗り換えることによって、今の生活に合った補償内容を見直してみましょう。
保険料が安くなる可能性がある
デメリットで説明した内容と真逆では?と思う方もいるかもしれませんが、これにはちゃんと理由があります。乗り換えるタイミングを途中解約ではなく満期日にすることで、実は更新後の保険料より安くなる可能性があるのです。
火災保険が満期になってそのまま同じ保険を継続する場合、保険料は改定後の値上げの影響を受けた金額になります。しかし、火災保険の保険料は保険会社によって異なります。同じ補償内容でもA社よりB社の方が安くなることもありえるのです。保険会社を比べることで保険料が安い会社を見つけることができるので、更新後の保険料が高くなったと感じた方は乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
しかし、火災保険の見積もりを一社ずつ取るのは大変です。インズウェブの火災保険一括見積もりサービスでは、一度の入力で複数社の見積もりを取ることができます。少しでも手間をかけずに乗り換えたい方におすすめです。
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乗り換えるタイミングは?
今長期契約をしている方は、改定の影響を受けていない安い保険料の可能性が高いです。その恩恵を最大まで受けるためには、満期日が乗り換えにベストなタイミングといえるでしょう。
特に2015年10月より10年契約の火災保険に加入した場合は、2025年10月以降に満期日を迎え、更新時の保険料が値上がりする可能性が高いです。このタイミングで補償内容を見直して火災保険を乗り換えることで、我が家に合った補償内容になりさらに保険料もお得になる賢い選択といえるでしょう。
なお、補償内容を見直した結果、今の住環境に足りない補償が出てくることもあるかもしれません。自然災害はいつ起こるか分かりません。補償がないまま損害を受けてしまうと保険金は受け取れず、自己負担で修理や再建をすることになってしまいます。補償が不足しているのであれば、途中解約をおこなってでも乗り換えを検討した方がよいでしょう。途中解約しても残りの期間の保険料は戻ってきますが、今まで35年や10年などの長期契約をしていた場合、同じ年数で再加入できませんので注意しましょう。
乗り換えの注意点は?
別の火災保険に乗り換える時には、無保険状態をつくらないようにしましょう。今の火災保険を先に解約してしまうと、新しい火災保険の契約が始まるまで補償を受けられない空白期間ができてしまうので注意が必要です。
満期日に合わせて乗り換える場合は、先に新しい火災保険に加入して保険始期日を満期日にしておくと安心です。書類等に不備があると手続きに時間がかかることもあるため、余裕を持って2週間前までには申し込みをするとよいでしょう。
必要な書類は?
乗り換えをする時には、いきなり保険会社に契約をするのではなくまず見積もりを取ることをおすすめします。見積もりだけなら火災保険証券があるとよいでしょう。もし手元にない場合は、建物の情報(延床面積、建築年月、建物の構造)が分かれば大丈夫です。
契約にあたっては必要な書類は多くなってきます。保険会社によっても異なりますが、以下の書類を用意しておくと手続きがスムーズになるでしょう。
一戸建ての場合
- 登記簿謄本
- 確認通知書
マンションの場合
- 登記簿謄本
- 重要事項説明書
- 売買契約書
耐火性能の証明が必要な場合は建築確認申請書、地震保険割引を適用する場合は住宅性能評価書等が必要になります。口座振替で保険料を支払う場合は金融機関口座の情報や届け出印を用意しておきましょう。
まとめ
火災保険は契約期間の途中でも乗り換えることができますが、途中解約すると保険料が高くなる場合や継続に比べて手続きに手間がかかる等のデメリットがあります。今の補償内容が十分であれば満期日のタイミングで乗り換えるのがよいでしょう。
火災保険を扱う会社は沢山あり、初めて乗り換えを検討する方にとってはどの会社がいいのかよく分からないですよね。インズウェブの火災保険一括見積もりサービスなら一回の情報入力で複数社の見積もりが取れるため、乗り換え先の情報収集をするのにぴったりです。もし見積もりをした結果、保険料や補償内容に納得がいかなかった場合は今の火災保険を継続することもできます。火災保険を比べてより良い保険を探してみませんか。