台風や豪雨、地震などの災害が起きると自宅の火災保険はどうなっているか不安になりますよね。もし新たに加入したい場合や更新を忘れていた場合には、即日で加入できるのでしょうか?また、申し込んでから補償が開始されるまで何日かかるのでしょうか?
目次
ほとんどの保険会社は即日加入できない
ほとんどの保険会社では火災保険に即日加入することはできません。各社の対応や申込内容にもよりますが、補償開始まで最短でも2営業日~4営業日はかかります。
火災保険に申し込む際には保険会社へ建物情報を証明する必要があります。保険会社側も建物に関する書類を確認するのに時間がかかるため、すぐに入ることは難しいのです。保険会社や代理店によって異なりますが、代表的なものとして以下のような書類が必要になります。
一戸建ての場合
- 登記簿謄本
- 確認通知書
マンションの場合
- 登記簿謄本
- 重要事項説明書
- 売買契約書
さらに、耐火性能の証明が必要な場合は建築確認申請書、地震保険割引を適用する場合は住宅性能評価書等が必要になります。口座振替で保険料を支払う場合は金融機関口座の情報や届け出印を用意しておきましょう。
書類に不備があると更に時間がかかり、希望した日に補償が開始できないこともあります。余裕を持った日程で火災保険を契約しましょう。
火災保険はいつまでに申し込めばいい?
火災保険へ加入したい時は、遅くとも2週間前までには申し込みをおこなうと安心です。申し込みの際には普段あまり馴染みのない書類が必要になる場合もありますので、書類を用意する時間もみておきましょう。
また、火災保険の補償範囲は幅広く、補償内容を考える時間や他の会社との相見積もりをする時間も含めると、加入の1か月半~2か月前から見積もりを取ることをおすすめします。見積もりだけなら必要な書類は多くなく、建物の情報(延床面積、建築年月、建物の構造)が分かれば問題ありません。建築確認申請書等や既に加入している火災保険証券を用意しておくとスムーズです。
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台風や地震が起きる時も契約できる?
ニュースなどで台風が上陸することがあらかじめ分かっている場合は、保険会社によっては火災保険に加入できないことがあります。もし損害が出て水災補償や風災補償の補償が必要になると、保険会社としては保険金を支払わなければならないほか、以前から加入して保険料を払っている契約者との公平性を保つことができないからです。
仮に申し込めたとしても契約の手続きを終えるまでに数営業日はかかり、書類に不備があったり土日や祝日を挟んだりしたら1週間ほどかかってしまうこともあるでしょう。契約完了前に被害を受ける可能性もあり、その場合はもちろん補償を受けられません。
また、大規模地震対策特別措置法に基づく警戒宣言が発令されると、地震のリスクが高い一部の地域は地震保険への新規加入や保険金の増額ができません。これも、いわゆる駆け込み契約を防ぐために規制されています。
2024年は南海トラフ地震臨時情報が発表され、台風10号等による甚大な被害も生じました。災害が起きると予想されてから保険に入るのではなく、事前に検討し加入しておくことが大事になります。
無保険だとどうなる?
自動車の自賠責保険とは違い、火災保険は加入する義務はありません。しかし、火災保険に入っていないともらい火や自然災害の被害に遭って自宅が損害を受けた場合、自分で家の修繕や建て替え費用を出さなければなりません。被災者生活再建支援制度や災害見舞金等の公的支援もありますが、最大でも数百万円程度しかまかなえず、家の建て替えや家具の買い替えには大きく不足してしまいます。自分がどれだけ気を付けていても、火災や自然災害を完全に防ぐことは困難です。
また、住宅ローンの契約には火災保険の加入が必須となっています。火災保険に未加入のままだと住宅ローンの融資が実行できず、家の引き渡しができない等の事態が起こってしまいます。
上記のような無保険のリスクを踏まえたうえで、火災保険が必要な場合は早めに加入するのがよいでしょう。
早く加入したい時の注意点
早急に火災保険に加入する必要がある場合でも、補償内容の確認を怠ってはいざという時に補償されないということもあります。また、加入手続きに余計な手間をかけずにスピーディーな対応ができる保険会社を探すことも重要です。ここでは、早く加入したい時の注意点を解説します。
補償内容を確認する
自分が必要だと思っている補償が付いているか必ず確認しましょう。契約を急ぐあまり、保険会社からおすすめされたプランをよく確認しないで契約すると後から困る事になってしまいます。
例えば、「水災」と「水濡れ」という名前が似ている補償を勘違いして実際に損害が出た時に補償を受けられなかったり、マンションの高層階でいらないと思っていた「水災補償」が付いて保険料が高くなったりすることも考えられます。希望の日までに火災保険に入れたとしても、我が家に必要な補償に過不足があると本末転倒です。火災保険の補償範囲は自然災害の他、日常生活で起きる損害など多岐に渡るため、初めて契約する時は悩みやすい部分でもあります。しっかり確認するようにしましょう。
ネットで手続きできる保険会社を選ぶ
火災保険に加入する時には保険会社が必要書類を確認するのに時間がかかります。保険会社へ書類を郵送する場合は、不備があった時の再送や書類のコピーを取るなどの手間も発生します。そのため、期日までに間に合わないと契約開始日が後ろ倒しになってしまうこともありえます。
インターネットで加入できる保険会社の多くはパソコンやスマホで書類をアップロードできるので、郵送等の手続きにかかる時間を短縮できます。場所や時間を問わずに手続きができるため、自分のペースで契約を済ませたい人はネットで申し込み可能なダイレクト型火災保険を選びましょう。
保険代理店や保険相談窓口でも火災保険に加入できますが、予約を取る必要があるため、スケジュールが合わずに手続きに時間がかかる可能性があります。また、初回の面談で契約することはあまりないため、加入を急いでいる旨を事前に伝えた方がよいでしょう。しかし、補償内容や手続きでの不明点はすぐ質問できるという対面ならではのメリットもありますので、火災保険の知識に不安がある場合はこちらで検討した方がよいでしょう。
余裕を持って手続きをしよう
火災保険は申し込んでから補償を受けるまでに最短でも数日~一週間程度かかります。そのため、自然災害の発生が分かってから火災保険に加入しようとしても間に合わない可能性があります。慌てて加入すると必要な補償が漏れてしまっていたり、逆に必要以上の補償内容になってしまっていたりする恐れがあります。
また、火災保険の更新を忘れてしまい無保険になってしまった、住宅の引き渡し日までに火災保険に入れなかった等という状況を防ぐためにも余裕を持ったスケジュールで火災保険を検討することが大事になります。
補償内容によっては保険料が20万や30万円以上になることも珍しくありません。決して安くはない保険料ですので、納得のいく保険料や補償内容で加入するためにも、複数の会社で見積もりを取って検討してみましょう。