火災保険の基礎知識

火災保険で高額な楽器も補償される?

投稿日:2019年9月5日 更新日:

高額な楽器を所有している場合、火災や自然災害などで楽器に損害が発生することが心配になるかと思います。火災や自然災害による損害に対する補償というと火災保険が思い浮かびますが、火災保険は高額な楽器も補償対象となるのでしょうか。

家財を対象としていれば補償対象

火災保険の補償の対象は建物と家財に分かれていますが、家財が補償の対象として含まれていれば楽器も補償の対象となります。火災保険で補償されるのは火災のときだけではなく、風災・水災・雪災・落雷など様々な自然災害も補償の対象となります。また、盗難や車の飛び込みなど人的な被害も補償内容として含むことができます。

明記物件として申告が必要?

家財に対する補償は30万円を超える高額なものは申告して保険証券に明記する必要があるというようなことを聞いたことはありませんか?高額な楽器は契約時に別途申告していなければ補償を受けられないのでしょうか?

答えとしては、通常使用する楽器については30万円を超えていても家財として補償の対象となります。30万円を超えるか否かが問題となるのは、貴金属や宝石、書画、骨董、彫刻物その他の美術品です。補償の際に価値の評価が難しいことから別途明記することが求められています(いわゆる明記物件)。通常使用する楽器であればこれに当てはまらないので、別途明記しなくても補償の対象となります。

ただし、楽器の中には骨董的価値や美術的価値が高く代替がきかないものもあります。そのような楽器で1個または1組の価額が30万円を超えるものについては申込時に申告して保険証券に明記される必要があります。

絵画
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火災保険の家財に対する補償の注意点

楽器は火災保険の補償対象となりますが、いくつか注意が必要なこともあります。どのようなことに注意が必要か紹介します。

保険金額は他の家財の損害との合計での上限

保険金額というのは、支払われる保険金の上限額のことです。注意が必要なのが、楽器単独で保険金額まで支払われるということではなく、タンスやテレビなど他の家財の損害と合計で保険金額まで保険金が支払われるということです。火災などの場合、楽器しか損害を受けないということはまずないと思います。火災保険の契約後に高額な楽器を購入したという場合は、今までの家財に対する補償に楽器の分も加えた適切な保険金額に見直しが必要です。

家の中での損害が対象

火災保険なので楽器が家の中にあるときに発生した損害が補償の対象となります。ピアノなどの持ち歩かないものであれば問題ありませんが、バイオリンなど外に持ち出すことがある楽器については注意が必要です。なお、火災保険に持ち出し家財に対する補償が含まれていれば外での損害でも補償を受けられることがありますが、補償される金額に上限がつくことが多いです。練習や演奏会などで楽器を外に持ち出しているときにも補償が必要だという場合は動産総合保険を検討するとよいでしょう。

音色や音質の変化は補償対象外

事故や修理の影響で楽器の音色や音質が変化してしまうことがありますが、火災保険では補償を受けることができません。

地震・噴火・津波による損害に対する補償

地震・噴火やこれらによる津波を原因として楽器に損害を受けた場合、火災保険では補償を受けることができません。火災保険とともに地震保険にも加入していれば補償を受けられる場合もありますが、地震保険の場合は楽器単独で判断されるのではなく他の家財の損害と併せて損害の程度が判定され、それに従って決まった金額が保険金として支払われます。なお、骨董的価値や美術的価値があって明記物件として扱われている場合については地震保険でも補償の対象とはなりません。

まとめ

火災保険の対象に家財が含まれていれば、楽器も火災保険で補償を受けることができます。ただし、骨董的価値や美術的価値があって1個または1組の価額が30万円を超えるものである場合は、明記物件として別途申告する必要があります。

火災保険の契約後に高額な楽器を購入した場合、家財の保険金額を適切に見直す必要があります。家財の保険金額を上げたら思ったよりも保険料が高くなった、この機会に他の補償内容も見直したいという場合は、火災保険一括見積もりサービスを利用して各保険会社の火災保険の見積もり結果を比較してみましょう。


堀田健太

著者情報

堀田 健太
東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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